さくさくの日常

健康オタクが乳がんで乳房全摘しました 現在は治療終了 それでも元気でいたいから健康ネタと楽しいこといろいろ

乳がん手術から肩関節周囲炎(五十肩)を経てヨガレッスン行けるようになりました

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こんにちは、さくさくです。

乳がんで、乳房全摘と同時再建手術を受けて一年経ちました。

この一年、自分の体を思い通りに動かすことができずに、辛いこともありました。

しかし何とか自宅での自主トレを経て、再びヨガレッスンに参加できるようになりました。

乳がん手術を受けて腕が上がらない方、五十肩で痛みに困っている方へ、私の経験をご報告します。

肩の調子の変化

このブログでは、乳がん手術後に肩が動かないこと、痛みが辛いことを散々書いています。

しかし時系列でどのように変化したかわかりにくいので、冒頭のグラフにしてみました(笑)。

現在の状態は、手術前の8割程度まで回復した感じです。

しかし、まだ万全ではありません。

以下、肩の調子に変化のあったポイントごとに、ご説明します。

 

手術前

私は、元々肩関節が硬いタイプです。

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ヨガのポーズでよくある、背中で上と下から左右の手をガッチリ握るのが長年の目標です。

しかし、どんなに頑張っても指先が辛うじて触れ合う程度です。

背中ファスナーのワンピースはギリギリ自分で着られる感じでした。

 

手術直後

乳がんの手術で、左胸から脇にかけて傷ができました。

この傷跡が引き攣れて腕の動きが悪くなるそうです。

私も、術後起き上がれるようになると、左腕が上がらないことに驚きました。

歩けるようになってからは、入院中毎日リハビリタイムがありました。

腕を上げたり、肩を開いたり閉じたり、15分程度の簡単な運動をやりました。

 

退院後

退院後、左腕は肩の高さより上がりませんでした。

こんな感じです。

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右腕は問題なく動かすことができました。

ブラジャーのホックを背中で止めることはできました。

退院後2週間ほどで、ゆるいヨガレッスンにも行きました。

上がらない左腕をかばいながら、何とかやることができました。

指示されたリハビリを毎日やって、少しずつ腕は上がるようになりました。

 

肩関節周囲炎発症

「早く元通りに腕が上がるように」と取り組んだリハビリですが、違う方向の動かし方が足りなかったようです。

徐々に後ろに腕が回らなくなって、ブラのホックを止められなくなりました。

「あれっ?」と思ううち、あっという間に後ろに腕をひねることができなくなりました。

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体の後ろで、両手のひらを合わせることもできません。

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同時に肩の痛みが出るようになって、一日中何をやっていても痛い。

夜、寝ていると一段と痛みが強くなって、夜中に何度も目が覚めます(夜間痛)。

そして痛みが強いのでいつまでも眠れない。

左腕の調子の悪さに引きずられるように、右腕もだんだん背中側に回らなくなりました。

自分では頑張って動かしているつもりでしたが、左腕の可動域が狭いので、右腕も動かし方が小さくなっていたのだと思います。

この肩の動きの悪さと痛みは、後日整形外科を受診した時に肩関節周囲炎(五十肩)と診断されました。

今振り返ると、痛みが出た時素直に整形外科を受診すればよかったです。

 

自主トレ(ストレッチ)開始

「整形外科を受診しても、どうせレントゲンを撮って湿布をもらうだけ」そう思い込んでいたので、自力で頑張ることにしました。

アマゾンで関節の動きがよくわかる DVD可動域ストレッチ&トレーニング事典という本をダウンロードして、それを見ながらせっせとやりました。

余談ですが、この本はものすごくよかったです。

肩の調子が悪いのと合わせて、運動不足で股関節の調子も最悪でした。

一時期、ガチガチに固まって足が組めないくらい可動域が狭かったので、上半身のストレッチと下半身のストレッチを合わせて1日2時間くらいやってました。

本を見ながらの自己流ではありましたが、上半身・下半身ともにかなり可動域が広がりました。

余談ですが、この後整形外科を受診した時に「よく自分でここまで頑張ったね」と褒められたので、ストレッチはやった甲斐がありました。

 

整形外科受診

少しずつ関節の動きはよくなったけれども、やはり肩の痛みは続きました。

痛みが出てから4ヶ月ほど我慢しましたが、もぉ限界。

重い腰を上げて、やっと整形外科を受診して「肩関節周囲炎(五十肩)」との診断を受けました。

整形外科ではヒアルロン酸の注射を打ってもらって、その日のうちに痛みが劇的に改善しました。

この時は、自分の愚かさに愕然としました。

「どうせ医者に見せたって…」などと思わず、困ったときには専門家に相談した方がいいのです。

ヒアルロン酸の注射の他には湿布を出してもらい、痛み止めとしてロキソニンも処方されました。

今まで自分でやっていたストレッチは、痛くない範囲でどんどんやっていいとのこと。

肩の痛みがなくなると、自宅でやるストレッチもより大きく動かすことができて改善のスピードが上がります。

3回注射を打ってもらって3週間ほどで自分でも驚くほどよくなりました。

整形外科の先生には、通院終了していいと言われ「これで治った!」と思いました。

しかし、まだ続きがありました(笑)。

 

乳頭再建手術

これで治った!と思ったタイミングで、乳頭の再建手術がありました。

部分麻酔での簡単な日帰り手術です。

しかし簡単ではありますが手術なので、1週間程度は安静に過ごすように指示がありました。

「よし、肩の調子も回復したことだしストレッチも1週間は休みにしよう

これが思いっきり裏目に出ました。

 

肩関節周囲炎再発

いつものストレッチを再開しても、どうも肩がすっきりしない。

「1週間もサボったからな~また頑張ろう!」と呑気に構えていましたが、ちゃんとストレッチをやってもどんどん調子が悪くなる。

可動域はあまり変わりませんでしたが、今度は痛い部分が肩から背中に移りました。

ほんの少しPCに向かうと、まる1日ぶっ続けで作業した後のような背中の痛みと凝りがやってきます。

 幸い夜間痛は再発しませんでしたが、一日中首から背中にかけて鈍痛を感じるので、全く何もやる気がしない。

ストレッチを2ヶ月頑張ったところで「これはやっぱり独力じゃ無理」と思って、再度整形外科を受診しました。

 

整形外科再受診

やはり、痛みを感じなくなったから治ったというのは素人の思い込みでした。

まだ肩関節周囲炎が完治しない不安定な状態で、動かさなかったため悪化したようです。

再びヒアルロン酸の注射を打ってもらい、湿布とロキソニンを処方されました。

並行してストレッチも続けましたが、治りかけて悪化したせいか、首から背中にかけての不快感がいつまでも解消しません。

自分の体の使い方にも問題があるので、整形外科のトレーナーさんに自由診療で肩甲骨の動かし方を教わりました。

週1回、1月ほど通ったところで「肩甲骨をちゃんと動かせるようになったから自力で大丈夫でしょう」とのお言葉をいただきました。

以来、毎晩入浴前に、肩甲骨を意識したストレッチをやってます。

サボって、また悪化するのが怖いのでものすごく真面目にやってます(笑)。

 

現在の肩の調子

首から背中にかけてコリのような不快感は、現在もゼロになったわけではありません。

重くだるい感じは多少感じています。

しかしそれでも、一日中パソコンにも向かえるようになりました。

首・肩・背中の不安定な感じは、術後の運動不足で筋肉が落ちたことも原因だと感じています。

そのため500gと1kgのダンベルを用意して、無理のない範囲で肩周辺の筋トレもやってます。

上でご紹介した節の動きがよくわかる DVD可動域ストレッチ&トレーニング事典には上半身と下半身の筋トレ方法も写真入りで載っていて大変助かりました。

 

ヨガレッスン再開

肩の痛み(肩関節周囲炎・五十肩)が出て腕が動かない間、とてもヨガレッスンに行く気にはなれませんでした。

最初の肩の痛みから10ヶ月経って、やっと「一番簡単なヨガレッスンに出てみよう」と思えるようになりました。

実際に出てみると、自分が思った程度には体が動いて楽しい時間を過ごすことができました。

レッスン自体はゆるいプログラムでしたが、翌日は全身筋肉痛になりました。

やはり現代の日常生活では使っていない筋肉がたくさんあるようです。

一番ゆるいヨガレッスンは何とかついていけたので、少しハードなクラスにも出てみました。

所々、腕が上がらない・体が回らないところはありますが、自分にできるポーズを選択して少しずつ以前の体を取り戻したいと思います。

 

まとめ

乳がんの術後から現在まで、どのように肩の調子が変化したかをまとめました。

肩関節周囲炎を経験して、体のどこかに痛みがあるのはとても辛いことだと実感しました。

また不自由なくできていた動作ができなくなるのも、不便なだけでなく精神的にもショックでした。

幸いまだ50代で、真面目に取り組めば回復する余地はあると思って頑張ってます。

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体の後ろで手のひらを合わせられない状態から、何とかここまでできるようになりました。

もう少し頑張って、左右の手でガッチリ握手できるようになりたいです。

 

以上、本日は

乳がん手術から肩関節周囲炎(五十肩)を経てヨガレッスン行けるようになりました

という話題でした。

お読みいただき、ありがとうございます。

よく頑張ったね

もぉ~何度もメンタル病みそうになったよ でも痛みを経験するのって他人に優しくなれる気がするから悪いことばかりでもないと思うな

乳がん手術後の肩の不調や肩関節周囲炎に関する過去記事はこちらです

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乳がん治療の医療費は?乳がん発見から手術(乳房全摘と同時再建)退院まで全報告

こんにちは、さくさくです。

2019年、私は乳がんと診断されて乳房全摘手術を受けました。

がんという病気や健康について、非常に考えさせられた一年でした。

十数年前に乳がん検診で石灰化を指摘されてから、実際に乳がんと診断されて手術を受けるまで、乳房再建や乳房全摘手術の後遺症など、一連の体験と費用についてまとめました。

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乳がん検診と石灰化

30代前半の頃、乳腺クリニックで初めて乳がん検診を受けました。

その時にマンモグラフィという乳房のX線撮影で、左胸の石灰化を指摘されました。

 

石灰化とは

石灰化とは乳腺の中にカルシウムが沈着した状態で、マンモグラフィで乳房を撮影すると、小さな白い粒として写ります。

石灰化自体はがんではなく、良性と悪性に分けられます。

 

良性の石灰化

正常な乳腺でも、年齢とともに分泌物が結晶化して、カルシウムが沈着すると石灰化が起こります。

また、嚢胞(のうほう)や線維腺腫(せんいせんしゅ)など乳腺の良性疾患でも石灰化が見られます。

マンモグラフィに写る石灰化の多くは、これら良性の石灰化だそうです。

 

悪性の石灰化

マンモグラフィに写る石灰化の多くが良性である一方、割合としては少ないものの悪性の石灰化もあります。

悪性の石灰化は、がん細胞が増殖する過程で、壊死したがん細胞にカルシウムが沈着したものです。

悪性の石灰化の場合も、乳がんそのものがマンモグラフィに写る訳ではありません。

マンモグラフィで悪性の石灰化が見つかった場合、更に詳しく検査することで、しこりとして触れる前の早期乳がんを発見できる可能性があります。

 

マンモグラフィのカテゴリー分類

良性の石灰化、悪性の石灰化という区分とは別に、マンモグラフィガイドラインのカテゴリー分類というものがあります。

カテゴリー1:異常なし

カテゴリー2:良性病変のみ

カテゴリー3:がんを否定できず(がんの確率は5~10%)

カテゴリー4:がん疑い(がんの確率は30~50%)

カテゴリー5:マンモグラフィ上はがん(がんの確率はほぼ100%)

日本乳癌学会 患者さんのための乳癌診療ガイドラインより

乳がん検診で撮影したマンモグラフィはカテゴリー1~5に分けられます。

カテゴリー1・2の場合は、月1回の自己検診と定期的な乳がん検診を続ければOKです。

カテゴリー3なら経過観察(6ヶ月ごとの再検査)か要精密検査。

カテゴリー4・5の場合は、要精密検査になります。

 

石灰化の経過観察と精密検査

実は、乳がんの手術が終わっていろいろ勉強するまで、このカテゴリー分類は知りませんでした。

そのため、初めての乳がん検診で「石灰化がある」と言われても、何が悪いのかよくわかりません。

悪性の石灰化について意味を説明してもらっても、近親者に乳がん患者もいないので他人事でした。

そして「本当は大学病院で針生検をやった方がいいけど、若いからいいでしょう」ということで「乳がん検診はきちんと受けてくださいね」という結論に落ち着きました。

今から考えると、カテゴリー3と判断されたのだと思います。

当時は「大学病院に行くなんて面倒」だったので、検査から逃れられてラッキーだと思いました。

しばらくして、夫の転勤で遠方に転居しました。

その後も、乳がん検診を受けるたびに石灰化を指摘されます(当然!)。

40歳を過ぎて通院したクリニックでは「あなたの乳房は、注意を要する所見だから」と言われて、半年ごとに超音波検査(エコー検査)、毎年マンモグラフィを撮るようになりました。

 

マンモグラフィ+超音波検査
 ↓ 6ヶ月
超音波検査
 ↓ 6ヶ月
マンモグラフィ+超音波検査

 

このサイクルで、転勤でクリニックを変えながら7年ほど通院しました。

7年間の後半には、穿刺(せんし)吸引細胞診も2回やりました。

 

乳がんの精密検査

乳がん検診で経過観察を指示されると、6ヶ月ごとに受診して超音波検査やマンモグラフィを受けます。

マンモグラフィや超音波検査の画像診断乳がんの疑いがある場合、精密検査として細胞診組織診(生検)を行います。

 

穿刺(せんし)吸引細胞診とは

乳房の細胞診には

  • 穿刺吸引細胞診
  • 乳頭からの分泌物液細胞診

などがあります。

穿刺吸引細胞診は、超音波検査などで病変をとらえながら直接針を刺して,注射器で細胞を吸い出します。

針が細いので、通常麻酔はありません。

10分程度の短時間で、患者のからだへの負担が少ないとされますが、メチャクチャ痛かったです。

細胞診は採取できる細胞の量がとても少ないため

  • がんでないのにがんと診断される
  • がんなのにがんでないと診断される

極まれに、このようなことがあるそうです。

 

穿刺吸引細胞診を受けた頃に通っていた乳腺科の先生は、質問しにくくて苦手なタイプでした。

検査の結果など全く説明してくれず「いいでしょう。また半年後に来てください。」と言われて終わりです。

私の乳房は、自分で触ってもしこりが全くわからないので、何のためにやるのかよくわかりませんでした。

そこで2回目の細胞診の後に、思い切って質問しました。

すると「嚢胞(のうほう)です」という回答でした。

 

乳腺嚢胞(のうほう)と診断される

乳管の一部が袋状になって、中に水がたまった良性の腫瘤です。

閉経するとほとんど見られなくなるもので、基本的に治療の必要はなく、一般にがん化する恐れもありません。

 

嚢胞と言われて安心して、手元のスマホで石灰化や乳がんの診断について調べることはしませんでした。

「こんな苦手な先生のところで乳がんになって手術するなんて絶対に嫌だ」

そんな気持ちもありました。

 

乳がん発見

家人の転勤で現在の住居に引越した後、経過観察のために新しく見つけた乳腺クリニックに行きました。

 

乳がんの可能性を指摘される

初診でいきなり「紹介状書きますから、ステレオガイド下マンモトーム生検を受けてください」と言われました。

今まで散々マンモグラフィや超音波検査やって、もの凄く痛い穿刺吸引細胞診も2回やって、それで大丈夫だったのにどういう事なんだろう。

そう思っていると「50~60%の確率で乳がんですよ」とはっきり言われました。

私のイメージする乳がんは、小林麻央さんがそうだったように治療が遅れるとあっという間に手遅れで死に至る病。

さくらももこさんが乳がんで亡くなって大きく報道されたのも記憶に新しい時期でした。

「石灰化を指摘されて15年以上経つのに今まで治療もしてなくて、乳がんだったら2~3年で死んでるんじゃないですか?」

そうお尋ねしたところ

「ショッキングな報道ばかり見過ぎです」
「おとなしい乳がんもあるんですよ」

とのこと。

その頃の私は無知だったので、乳がんとはすぐにあちこち転移して死んじゃう病気としか思ってなかったのです。

マンモグラフィのカテゴリー分類について知った後に先生の言葉を思い出すと、カテゴリー4と判断されたのではないかと思います。

 

がん専門病院へ

初診のクリニックでやれと言われたステレオガイド下マンモトーム生検というのは、大きな病院ならどこでもOKではないらしい。

紹介先は先生にお任せで、東京都内のがん専門病院宛に紹介状を書いてもらいました。

数日後、予約した時間に病院へ行って驚きました。

エントランスホールも受付も、明るく広々としていて綺麗です。

自分のイメージしていた病院の暗さや消毒薬のにおいはありません。

そして椅子やソファが多数設置されていますが、座る場所がないほどたくさんの患者さんがいます。

私はがん患者というのは、元気なくいかにも病人のようなイメージを持っていました。

しかし目の前で診察を待っている人たちは、皆さん元気で普通で、街ですれ違う大勢の人たちと全く変わりません。

がんという病気や、がん患者さんに持っていたイメージが大きく変わりました。

 

乳腺外科初診

紹介先のがん専門病院では、乳腺外科を受診しました。

若い先生が、とてもにこやかに診察してくれました。

紹介状と一緒に持参したマンモグラフィを見た結果は

  • 紹介状を書いてもらった左乳房は普通の針生検でよい。
  • しかし右胸にも石灰化があって、これはステレオガイド下マンモトーム生検で調べる必要がある。

というものでした。

右乳房の石灰化は、今まで一度も指摘されたことがありませんでした。

「もしかして私、両方乳がんなんですか…」とちょっとショックでした。

検査の予約を入れてもらって、普通の針生検(コア針生検)とステレオガイド下マンモトーム生検、両方を日を改めて受けました。

 

組織診(生検)とは

組織診とは、採取した病変の組織を顕微鏡で観察して、がんであることを確実に診断する検査です。

生検とも呼ばれて、がんの性質を調べることもできます。

生検には

  • 針を用いて組織を採取する針生検
  • 小さな手術で皮膚を切開して組織を採取する外科的生検

があります。

 

穿刺吸引細胞診で体から取り出すのは病変部の細胞ですが、生検で取り出すのは病変部の組織です。

素人的には、細胞も組織も見える結果に大差ないように思えます。

しかし、顕微鏡写真を見ると細胞診と組織診では全く違うことがよくわかります。

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線維腺腫の顕微鏡写真
a:外科的生検 b:針生検 c:穿刺吸引細胞診

外科的生検では病変全体の組織像を観察できます(a)。

針生検でも組織像は観察できますが,病変の一部しか観察できません(b)。一部から病変全体を推測して診断する必要があります。

穿刺吸引細胞診では生検でみられる組織像とはまったく違う細胞像を観察して診断します(c)。穿刺吸引細胞診は,細胞像から病変全体の組織像を思い浮かべて診断します。

日本乳癌学会 患者さんのための乳癌診療ガイドラインより

 

コア針生検と費用

針生検は,組織を採取する機械の種類によって、2つに分けられます。

  • コア針生検
  • 吸引式針生検

私が左乳房で受けたのは、ばねの力を利用して組織を採取するコア針生検です。

コア針生検は細胞診よりも針が太いので、局所麻酔で行います。

私の場合、超音波で確認しながら針を刺しました。

局所麻酔だったので、検査自体の痛みはありませんでした。

検査の後は、止血のためにテープでガッチリ固定されて、更に上からバストバンドを巻かれて帰宅しました。

胸の周りがモコッとして不自然なので、真冬のダウンジャケットを着る時期でよかったです。

生検当日は、激しい運動は控えるようにと言われて、入浴と飲酒は禁止でした。

コア針生検の費用は、健康保険3割負担の実費で24,000円ほどでした。

 

マンモトーム生検と費用

マンモトームという機械を使う吸引式針生検です。

局所麻酔で行います。

コア針生検よりも太い針で、内腔に組織を吸引しながら採取するので、より多くの組織を採取することができます。

採取する組織が多いことは良悪性の判断が容易で、乳がんの性質を検討する際にも役立つようです。

石灰化が乳がんであるか確認する場合は、2方向からレントゲン撮影(ステレオ撮影)をして病変の位置を確認する、ステレオガイド下で行います。

私の場合、座った姿勢でマンモグラフィを撮って、そのままの体勢でマンモトーム生検を受けました。

針を刺す痛み自体はありませんでした。

しかし乳房を板で挟まれた状態で生検を受けるので、圧迫痛がありました。

また生検の間、動いてはいけないので、同じ姿勢を取り続けるのも辛かったです。

コア針生検と同じように、検査終了後はバストバンドを巻いて帰宅しました。

止血のために運動や入浴、飲酒が禁止なのも同じです。

ステレオガイド下マンモトーム生検の費用は、健康保険3割負担の実費で3万円ほどでした。

 

ステージ0の非浸潤性乳管がん

ここからが2019年の体験です。

生検の結果、新たに石灰化を指摘された右の乳房は要経過観察で済みました。

しかし、長年石灰化で経過観察を続けてきた左は乳がんでした。

2019年の年明け早々、ステージ0の非浸潤性乳管がんで、手術が必要と言われました💧

 

浸潤がんと非浸潤がん

それまで転移しないのは良性の腫瘍で、がんというのは必ず転移するものだと思っていました。

しかし乳がんには2種類あるらしい。

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乳がんは大きく、乳管・小葉の内側だけにとどまっている非浸潤がん、基底膜を破って乳管の外に染み出した浸潤がんに分けられます。

幸い、私の検査結果は非浸潤がんでした。

非浸潤がんは転移しません。

当然、病期(ステージ)0です。

しかし転移しない乳がんなら、手術って必要なんでしょうか?

 

非浸潤がんと過剰診断

がんって、転移するから手術したり抗がん剤で治療するはず。

転移しないがんなら、今まで通りの経過観察でもいいように思えます。

実は、乳がん検診でマンモグラフィが使われるようになってから、私のような非浸潤性乳管がんを発見される人が増えているそうです。

過剰診断というのは、誤診ではありません。

検診で見つかる乳がんのうち、すぐに治療しなくてもよいものを乳がんと診断することです。

例えば、私の胸に見つかった非浸潤性乳管がんが10年経っても転移しないものだった場合、手術で乳房全摘するのは過剰診断で医療費の無駄遣いということになります。

しかし非浸潤がんでも、転移して浸潤がんになるものもあるそうです。

どのタイプのものが転移せず、どのタイプが転移するから手術が必要なのか、その診断はまだ確立されていません。

私自身も、乳がんで手術が必要と診断されて、それを放置することは、自分へのネグレクトのように感じました。

数十年後の世界から見れば、しなくてよかった手術なのかもしれません。

しかし不安を抱えたまま過ごすより、自分の体と向き合って、前向きに治療することを選びました。

 

乳がん手術前の検査と通院

乳がんと診断されて手術が必要とのことなので、準備に入ります。

がんと言われたその日に、手術のための胸部レントゲン撮影や心電図検査、呼吸器検査などを受けました。

また受付で入院申込するよう指示を受けました。

 

MRI検査と費用

がんと診断された後に、病巣の広がり具合を確認するためのMRI検査を受けました。

MRI検査は大きな磁石のような穴に入って行う検査なので、金属類を身に着けていると危険です。

ヘアピンやアクセサリー、コンタクトレンズ、ペースメーカー、タトゥー(色素に金属成分がある)など細かに確認されました。

造影剤を使用するので、アレルギーも聞かれます。

MRI検査の費用は健康保険3割負担の実費で1万円ほどでした。

MRIで、病巣が奥(背中側)に大きいことがわかりました。

 

部分切除か全摘か

MRIで、病巣が奥(背中側)に大きいことがわかりました。

乳がんを告知された時には、非浸潤がんでステージ0なので部分切除でいけるとのことでした。

しかしMRIの結果を踏まえると、切り取る部分が大きいので、残った乳房がかなり変形してしまうそうです。

主治医の先生から「部分切除はあまり勧めない」と言われました。

部分切除だと、乳房に再発のリスクも残ります。

考えた末に、乳房全摘することにしました。

 

乳房再建の選択肢

乳房全摘した後、乳房再建しない選択は私にはありませんでした。

乳腺外科の主治医の先生に再建の希望を伝えると、同じ病院の形成外科を受診するよう言われました。

予約を入れてもらって、初めて形成外科を受診する前に、乳房再建について調べまくりました。

自分の通っている病院の形成外科のページで、受けられる再建術の種類を確認して熟読しました。

乳房再建術は、病院によってできる方法が違います。

シリコンインプラントによる乳房再建は多くの病院で行われていますが、自家組織再建は実施している病院が限られます。

乳房再建する場合、先ずは自分の通院先の乳房再建方式を確認して、違う方式を希望する場合は他院の方法を確認するのがいいと思います。

 

自家組織による乳房再建

自分の皮膚や皮下脂肪、筋肉に血管をつけたものを移植して、乳房を再建します。

主に下腹部や背中が多いですが、臀部、太ももの内側の組織を使うこともあるようです。

長期的に安定した乳房を再建できることがメリットで、私はこの点を最重視してお腹の脂肪で自家組織再建しました。

一方デメリットとして、手術時間が長時間になることと、組織を採取した部分に大きな傷跡が残ります。

また場合によっては血栓ができて移植した胸が壊死するリスクもあります。

 

シリコンインプラントによる乳房再建

乳がんで乳房全摘を選択する女性が増えた背景には、シリコンインプラントによる乳房再建の保険適用があります。

シリコンインプラントを使った乳房再建では、胸部以外に大きな傷ができず体の負担が軽いのがメリットです。

しかし再建の完了までには通常、複数回の手術が必要です。

またシリコンインプラントは人工物なので感染や破損のリスクがあること、10~15年程度で抜去や入れ替えが必要なことがデメリットです。

 

CT検査と費用

自家組織再建するには、お腹の脂肪だけでなく血管も一緒に移植する必要があります。

その血管の様子を確認するためにCT検査を受けました。

CT検査は磁場を使わないので、MRI検査より気楽な感じでした。

これも検査の際に造影剤を使ったので、アレルギー確認されました。

CT検査の費用は、健康保険3割負担の実費で6,500円ほどでした。

 

麻酔科診察

手術の前に、麻酔科医の診察がありました。

これは手術の前の最終確認のような感じで

  • どのように麻酔をかけるか
  • 麻酔によって起こる症状
  • 手術の前に注意すべきこと

などの面談でした。

これで手術のための通院は全て完了しました。

あとは入院日が決まるのを待つのみです。

 

いよいよ入院・手術

乳がんと診断されて入院申込した時に「入院日の数日前に電話で連絡します」と言われました。

入院日の見当もつかないのは不安ですが、膨大な数の患者さんを最も効率よく手術するために、入院日が前後するのは仕方のないことだと思います。

入院申込から1月半ほどして、入院日の5日前に電話連絡がありました。

それから大慌てで冷蔵庫の中を整理して、入院準備しました。

入院するのに持っていったものは、こちらでご紹介しています。

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万が一麻酔から覚めなかった時のために、エンディングノートも書きました。

 

入院当日

いざ入院して、手術前夜の記事はこちらです。

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乳房全摘手術当日

一晩経って翌朝、手術開始まで。

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乳房全摘と乳房再建手術の詳細はこちらでご説明しています。

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手術終了直後は、痛くはないけど苦しかった思い出。

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麻酔が覚める前に変なこと言わないかも心配でした。

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術後 退院まで

手術翌日、上半身を起こして自分の胸を見たらビックリ。

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お腹の傷が突っ張って立ち上がるどころではないですが、早速歩行訓練が始まります。

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看護師さんに髪も洗ってもらいました。

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お腹の脂肪を切り取って乳房再建したので、謎検査がありました。

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腕が上がらないのでリハビリもやります。

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こんな感じで少しずつ体力回復して、無事に退院することができました。

 

退院後の日常生活

乳房再建のためにお腹を切る大きな手術で、当初は2週間程度の入院期間と聞いていました。

しかし経過が順調だったおかげもあって、術後11日目に退院することができました。

 

乳がん手術の手術の後遺症

乳房全摘と乳房再建を、運良く一度の手術で終えることができました。

あとは元気になるだけ。

しかし手術の後遺症でしばらく苦労しました。

 

お腹のつっぱり

乳房再建で、お腹の脂肪と皮膚をとって胸に移植しました。

そのため退院当初は、お腹に猛烈なひきつれを感じていました。

真っ直ぐ立つことができず、お腹をかばって背中を丸めるように立つので、腰が痛くなりました。

お腹のつっぱり感は、時間の経過とともに薄れます。

術後1ヶ月の診察の頃には、つっぱり感は残るものの、真っ直ぐ立てるようになりました。

 

腕が上がらない

左の乳頭から脇にかけてメスを入れました。

その傷跡がひきつれて、左腕が上がらなくなりました。

入院中、腕を上げるリハビリを教わって続けましたが、簡単には改善しません。

術後1月半ほどで、腕が上がらないだけでなく、後ろにも回らなくなりました。

退院直後はブラのホックを背中で止められたのが、腰に手を当てるのも無理になりました。

 

肩関節周囲炎

腕を上げるリハビリを続けていても、肩の動かし方が少ないので肩関節周囲炎(五十肩)になってしまいました。

自分で髪を洗うのも、Tシャツを頭から被って着るのも、肩が痛くて大変でした。

術後2ヶ月ほどで、夜間痛(就寝時の痛み)も出るようになりました。

一番痛みを感じるのは夜ですが、日中も何をどうやっても肩が痛くて、身の置き所がない感じです。

一日中肩が痛くて、メンタル病みそうでした。

この時は、痛みの原因が肩関節周囲炎だと気付かず、自分のリハビリが足りないのだと思っていました。

せっせとストレッチしたり千年灸をしても改善せず、乳がん手術後の肩の痛みについてググりまくるうち、五十肩であることに気付きました。

整形外科を受診してヒアルロン酸の注射を打ってもらうことで、劇的に改善しました。

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乳がん手術後の薬物療法について

生検で調べたがんの性質は、あくまで小さな組織から推測されたもの。

乳がんの術後には、手術で切り取った組織の病理診断が行われます。

  • 浸潤の有無
  • 腫瘍の大きさ
  • がんの組織型
  • がん細胞の悪性度
  • がん細胞の増殖能力
  • リンパ節への転移の有無や個数
  • 脈管侵襲の有無
  • ホルモン受容体の有無
  • HER2タンパク質の発現状況

これらを調べることで、がんの性質が確定されます。

その後は再発を防ぐため、がんの性質に応じた薬物療法が行われます。

  • ホルモン療法薬
  • 分子標的薬
  • 化学療法薬

これらを単独、あるいは組み合わせて使用します。

幸運なことに、私のがんのタイプはどれも不要でした。

乳房再建以外の、乳がんの治療という点では、乳房全摘で治療は終了しました。

今後は、術後の経過観察で通院するのみです。

乳がん術後の薬物療法で使う薬は、人によっては副作用があるようです。

5年ほど継続する必要があり、医療費もそれなりにかかるようです。

薬物療法を受けずに済んで、自分としてはかなり幸運だったと思います。

 

乳房再建その後

乳房全摘と同時に再建したのは胸の膨らみだけです。

最初の手術から7ヶ月ほどして再建した乳房が安定したところで、乳頭の再建手術を受けました。

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乳頭の再建手術は日帰りです。

健康保険3割負担の実費で25,000円ほどでした。

現在は、再建した乳頭だけ肌色で色が薄い状態です。

あと1月ほどで、乳頭にタトゥーで色を付ける手術を受けます。

 

乳がん発見から乳房全摘・同時再建の費用

乳がんの検査や手術、乳房再建にかかる費用は、人により様々です。

選ぶ再建方式や再建時期、手術の回数、病院によって異なります。

それでも乳がんと診断された方、これから乳房再建を考えている方のご参考までに、私の場合の乳がん治療と乳房再建にかかった費用をご紹介します。

検査の金額は健康保険の3割負担で私が実際に支払った金額です。

 

乳がん発見まで

コア針生検 24,000円程度

ステレオガイド下マンモトーム生検 30,000円程度

 

乳がん発見後の検査

MRI検査 10,000円程度

CT検査 6,500円程度

 

乳がん手術と同時再建

手術と入院にかかった医療費は限度額適用認定証を使ったので、実際の支払額は3割より少ないです。

そのため、この項目のみ医療費総額で記載します。

  • 乳房全摘
  • 自家組織による乳房同時再建(深下腹壁動脈穿通枝皮弁術)
  • 入院費

医療費総額 1,900,000円程度

差額ベッドやレンタル病衣、食事負担金は含みません。

 

乳頭再建

日帰りの乳頭再建手術 25,000円程度

 

現在までの乳がん治療費総額

手元の領収書を集計したところ、検査以外の外来診療など全て合計して、実際に支払った金額は52万円程度でした。

これは病院に限度額適用認定証を提出しての支払額です。

私の場合、入院が月をまたいでいるので少し高いです。

入院から退院まで同じ月内で終われば、支払額はもう少し少なくなるはずです。

なお、限度額適用認定証を利用せず高額療養費の払い戻しを受けても、負担額は同じになります。

乳がんと言われて、どの程度治療費がかかるか見当がつかないと不安です。

少しでもご参考になれば幸いです。

 

まとめ

2020年最初の記事は、乳がんについてのまとめにしたい。

そう思って、ものすごく力を入れて書いたら10日以上かかりました(笑)。

乳がんと診断されてこれからどうなるか不安な方の気持ちを、少しでも和らげることができたらと思います。

私は、乳がんで左乳房を失いました。

しかし乳がんの治療を受けることで、がんでは死なないことを知りました。

また、失った乳房を再建で取り戻せることも実体験しました。

2人に1人ががんになる時代、がんと診断された後、病気とどう付き合っていくかが大切だと感じました。

いい時代に生きられて幸せだと思います。

乳がんと診断された方、皆さんが、満足できる治療を受けられることを心より願います。

なお記事中、乳がんについての記載は、私個人の経験です。

治療効果や費用等一切、個人の体験に基づくものであることをご了承ください。

 

以上、本日は

乳がん治療の医療費は?乳がん発見から手術(乳房全摘と同時再建)退院まで全報告

という話題でした。

お読みいただき、ありがとうございます。

乳がん治療するのに何が一番辛かった?

手術で自前の乳房なくなったのより、肩が痛いのがとにかく辛かったよ~

手術台で全裸になって命ポーズで乳頭再建した話(汗)

こんにちは、さくさくです。

乳がんで乳房全摘と乳房再建手術を受けて7ヶ月経ち、乳頭・乳輪の再建手術を受けました。

自分の気持の中では「乳房再建して胸の膨らみはあるから、乳頭はなくてもいいかな」と思ってました。

しかし手術を終えて、やはり乳頭も再建してよかったと思いました。

乳房再建から乳頭・乳輪を再建するまでの経過と手術の詳細をお伝えします。

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現在の私の胸

乳がんの手術後、乳房再建を受けた後の私の胸はこの状態です。

乳房再建後の胸

乳がんの手術で、乳房を全摘しました。

詳しく書くと、乳腺と乳頭・乳輪を摘出しました。

胸の皮膚は残すことができたので、皮膚の中にお腹から取った脂肪を入れています。

丸い傷跡は、乳頭・乳輪の部分で、そこだけお腹の皮膚を使っています。

乳房再建で胸の膨らみはありますが、ツルッとしています(笑)。

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この状態で、乳がんと乳房再建の術後6ヶ月目の診察を受けました。

「再建した胸が安定してきたので、乳頭も再建しましょう」という提案をいただき、手術室の空きを待って7ヶ月目に乳頭再建しました。

 

乳頭・乳輪再建手術

手術と聞くと「また入院か?」と身構えてしまいますが、乳頭と乳輪の再建は日帰り手術です。

1時間程度で終わって局所麻酔でいいそうです。

ただ局所麻酔の手術は、全身麻酔の手術の合間に入れるので、前の手術の進行によってはかなり待ち時間が生じますと言われました。

これは仕方ないですね。

当日は、時間を潰せるものを持って病院に向かいます。

 

乳頭の再建~スケート皮弁

乳輪の再建はこのように行いました。
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 形成外科の先生が描いてくれた図を元に、頑張って描きました(余談ですがibisPaintというお絵かきアプリはすごいです)。

右の丸い図、肌色の部分は、乳頭を作るのに使う皮膚です。

胸から、この皮膚の部分を脂肪と一緒に立ち上げて、縫い合わせて乳頭を作ります。

作った乳頭の外側は皮膚を使っているので、当然肌色です。

また乳頭という立体を作るのに周りの皮膚を使うので、乳輪の部分は植皮が必要になります。

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通常、スケート皮弁というのは、このようなデザインです。

スケート靴の形をしているから、スケート皮弁なのだそうです。

術前の説明で「これってスケート皮弁ですか?」とお尋ねしたところ「スケート皮弁だと尖った乳頭になるので、これはモデファイスケート皮弁とでも言えるものですね」と教えていただきました。

 

乳輪の再建~全層植皮

乳頭を作ったら、次は乳輪です。

乳輪は、足の付根の皮膚を植皮します。

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上の図では陰部と書いていますが、正確には陰部の外側の皮膚です。

所謂、パンツのゴムの当たるところです。

 

乳輪部分は色があるのに乳頭は肌色でマヌケな感じです(笑)。

手術から1ヶ月ほどして落ち着いたら、乳頭にタトゥーで着色するそうです。

 

手術室でのできごと

手術当日、受付を済ませて待っていると、手術室のフロアに案内されました。

 

手術着に着替えて手術台へ

患者更衣室で手術着に着替えます。

その後、手術室に行って、手術台に上がります。

横たわると、看護師さんが肌掛け布団のようなものをかけてくれました。

そして一言。

「着てるもの全部脱いでください」

 

胸の手術なので、当然ですね。

事前に、足の付根から皮膚を取ることも説明されていたので、ショーツも脱ぎます。

手術台は幅が狭めなので、落ちないように気をつけながら、モゾモゾと手術着とショーツを脱ぎました。

再び、看護師さんがしっかりと肌掛けで覆ってくれます。

 

そこに先生登場。

「じゃ、取りますね~」と肌掛けを外されて、先生+看護師さん2名の前に全裸で横たわる私。

しかも足の付根の皮膚を取るのに体勢を調整した結果が、このポーズ。

 

全裸で命ポーズ

 
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 一応、大事なところは隠してみた(笑)。

 

両手を広げているのは、右手には血圧計が、左手にはパルスオキシメーター(酸素を測る機械)がついているからです。

人様の前で、全裸で横たわって命ポーズ(汗)

メチャクチャ恥ずかしかったです。

手術室の様子

 こんな感じで、素っ裸の自分を先生と看護師さん2人が見つめているわけです💧

 

ものすごく恥ずかしかったのですが、ふと上から見た自分の姿を想像したら「命ポーズやん」と可笑しくなりました。

手術中吹き出しそうになって、何度も堪えました。

全身麻酔の手術では、麻酔から覚めると尿道カテーテルが付けられています。

自分が知らないだけで、手術ってあられもない格好させられているんでしょうね。

 

手術室の中のことがちょっとわかった

局所麻酔の手術は、意識ははっきりしています。

開始前に看護師さんに聞いたところ「痛みはないけれど、触られたり引っ張られる感覚はあります」とのことでした。

 

今回の手術中、顔の前には布が掛けられて、手術の様子が見えないようになっていました。

また、足の皮膚を取らない真ん中あたり(所謂、陰部)は、看護師さんがガーゼを当ててくれて配慮を感じました。

多分電気メスだと思うのですが、胸の皮膚を切っている時にはたんぱく質の焼けるニオイがしました。

こんな経験、滅多にすることないので、いろいろ興味深かったです。

 

あと手術着に着替えてキャップを被って、衛生的に厳格な感じなのに、手術台の横まで行くのは自分の履いてきたサンダルなのが不思議でした。

「外のホコリを持ち込んでいいんだろうか」と思いましたが、大丈夫なんでしょうね。

私は医療関係の仕事に就いたことがないので、病院の奥で行われていることは、見るものすべてが新鮮でした。

 

形成外科の先生は神様

乳房再建と、今回の乳頭・乳輪再建手術をやってくれたのは、若い男性の先生です。

「早婚なら、こんな息子がいてもおかしくない」そんな年代の先生にあられもない姿を見られて😱と思っていたのですが。

 

「そうだ、この先生には、乳腺摘出した後のペタンコの胸も見られてるんだ」

「お腹の脂肪を取るのに、私の黒い腹の中まで見てるんだ」

そして気が付きました。

「そもそも私の左胸を作ったのって、この先生だった」

 

最初の、乳房全摘と乳房再建手術から7ヶ月が過ぎて、再建した胸もすっかり自分の体の一部として慣れました。

乳がんの手術をする前に比べて多少の違和感はありますが、それも含めて大切な自分の胸だと思っています。

乳がんで全摘した後の乳房は、再建する・しない、様々な選択肢があります。

私は、自分の胸の膨らみがなくなるのが寂しくて、再建することを選びました。

現在は、ほぼ左右差のないきれいな形の乳房を再建してもらって、とても満足しています。

そして、新たに付いた乳頭を見て「なくてもいいと思ったけど、やっぱり作ってもらってよかった」と思いました。

 

私は、自分の体は神様からもらったものだと思っています。

神様からもらった大切な体の一部分を失ったけれども、代わりに新しく作ってもらえた。

そう考えると、乳房再建してくれた先生は神様みたいなものだと思えました。

ネットで乳房再建の体験談を検索すると、再建してよかったという喜びの声をたくさん見ることができます。

多くの人に喜びと、がんを患ったけれども前向きに生きる力を与えてくれる形成外科の先生は、本当に素晴らしい、ありがたい存在だと思いました。

 

まとめ

乳房再建と乳頭・乳輪の再建が終わって、胸の手術は一段落しました。

あとは1ヶ月ほどしたら、再建した乳頭にタトゥーで色を入れて再建は全て完了です。

これも日帰りで簡単に済むそうです。

乳頭・乳輪の再建にも様々な方式があり、今回私が受けた方法は

  • 脂肪だけで支持組織がないため、将来的に乳頭が平らになる
  • 時間の経過とともにタトゥーで入れた色素が薄くなる

などの欠点があります。

それでも、自分の胸を鏡で見て「乳頭と乳輪も再建してよかった」と思いました。

ちなみに今回受けた手術は、日帰りで乳頭・乳輪を再建して25,000円程度でした(健康保険3割負担額)。

乳頭・乳輪の再建を検討している方のご参考になれば幸いです。 

 

以上、本日は

手術台で全裸になって命ポーズで乳頭再建した話(汗)

という話題でした。

お読みいただき、ありがとうございます。

胸の再建、完成してよかったね

手術中は恥ずかしかったけど、出来上がった胸を見たら感動モノだよ

大反響だった前記事です。まだお読みでない方はぜひどうぞ。

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乳がん手術後の肩の痛み~リンパ節郭清してなくても腕が上がらず痛いのは五十肩(肩関節周囲炎)かもしれません

こんにちは、さくさくです。

このブログでは散々書いてますが、乳がんの手術を受けた後、肩が痛いです。

手術を受けた乳腺外科の先生に相談しても「どんどん動かせば、よく

なりますよ」としか言ってくれません。

でも、どんどん動かす以前に、痛すぎてメンタル病みそう。

ネットで検索しても、私のように乳がんの手術を受けた後、肩が痛くて困っている事例がみつかりません。

「乳がんの術後、こんなに肩が痛くて困っているのは私一人なのか!?」と思いましたが、そうではないようです。

世の中の、乳がん手術後の肩の痛みで困っている方たちのために、私の経過と体験談をまとめます。

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乳がんの手術と肩

乳がんの手術を受けると、胸から脇にかけてメスが入ります。

その傷がつっぱるために、腕や肩が動かしにくくなることがあります。

同じ乳がんの手術でも、部分切除の場合は影響が少ないようです。

入院中、病棟の合同リハビリでお会いした部分切除術を受けた方は皆さん、スムーズに腕が上がっていました。

私は乳房全摘術を受けたので、手術直後は肩の高さまでしか腕が上がりませんでした。

 

腋窩(えきか)リンパ節郭清(かくせい)

乳がんの手術で、乳房を摘出すると同時に、わきの下のリンパ節を切除することがあります。

これを腋窩(えきか)リンパ節郭清(かくせい)といいます。

乳房近くやわきの下のリンパ節は、乳房のがん細胞から近い場所にあるので、転移しやすいと考えられています。

以前は、ほとんどの乳がんの手術で腋窩リンパ節郭清が行われていたそうです。

しかしリンパ節を切除すると、腕のむくみや痛みが生じたり、リンパ浮腫を発症することがあります。

手術の後遺症で、生活に支障を感じる患者さんも多かったようです。

現在は、乳がんの手術中にセンチネルリンパ節生検を行い、陰性(転移なし)ならリンパ節郭清を省略することができます。

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私も、センチネルリンパ節生検が陰性だったので、腋窩リンパ節郭清は受けずに済みました。

 

入院中のリハビリ指導

手術後数日して、ベッドから立って歩けるようになると、リハビリが始まります。

手術を受けた側の腕が上がらないので、元通り動かせるようになるのが目的です。

私の入院した病院では、平日の午後に15分程度の合同リハビリテーションがありました。

看護師さんの指導に合わせて、腕を上げたり肩を回す簡単な運動です。

「今は手術直後なので動きが悪いけど、繰り返しリハビリするうち、元に戻りますよ」

看護師さんは、こう励ましてくれました。

「この程度のリハビリを続ければいいんだな」

今考えると、安易にこう考えてしまったのが、肩の不調がこんなに長引く第一の失敗でした。

 

私の肩の経過

ここで、乳がんの手術から現在(術後6ヶ月と少し)までの肩の経過を詳しくご説明します。

今回は術後の肩の痛みがメインなので、再建した胸とお腹の傷の話はありません。

これは改めて別記事で、しっかりご説明したいと思います。

 

乳がん手術~退院まで

手術が終わって、麻酔から覚めた直後は寝たきりで体を動かせないので、腕や肩のことは全く気になりませんでした(笑)。

ベッドから立ち上がる許可が出て、身の回りのことを自分でやるようになると

あれっ?

左腕が全然上がらなくて驚きました。

洗顔するのも大変だし、シャワー浴の許可が出て体や頭を洗うのも難しい。

しかし病院内にいる分には、自分のことだけやればいいので、まだ楽でした。

 

動かないなりに動かせる

退院後、自宅に戻ると日常生活が始まります。

掃除や洗濯、買い物など体を動かす機会が格段に多くなります。

最初は洗濯物を干すのも大変でした。

しかし可動範囲が狭いだけで痛みはないので、動くこと自体は苦になりませんでした。

この頃は「こうして家事や日常生活を頑張ることもリハビリになるから」と前向きな気持でした(笑)。

病院で教わったリハビリは毎日やっていて、初心者向けのヨガレッスンにも行ってました。

腕は、上には上がらないけれど後ろには回すことができて、この頃はブラジャーのホックを後ろで止めることができました。

 

肩の可動域がどんどん狭くなる

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退院後1ヶ月ほどして、肩の可動域が狭くなったことに気が付きました。

教えられたリハビリはやっていたので、少しずつ腕が上がるようにはなりました。

一方で、違う方向への動かし方が足りなかったのか、後ろに回らなくなりました。

退院直後は止められたブラジャーのホックも、止められなくなりました。

背中ファスナーのワンピースも、自分では脱ぎ着できなくなりました。

この時点で、一番簡単なクラスのヨガレッスンでもできないことが多くなり、しばらく参加を見送ることにしました。

 

肩が動かない&痛みが出た

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「ヤバい、後ろに腕が回らなくなってる💦」

と気がついて自己流でストレッチをやりましたが、どんどん可動域が狭くなりました。

腰に手を当てることもできません。
左肩の動きが悪くなると、無意識に体全般動かさなくなるようで、右肩の動きも悪くなりました。

そして左肩甲骨のあたりに、鈍い痛みを感じるようになりました。

動き回ったり、歩いている間はあまり痛みを感じません。

じっと座っているなど同じ姿勢が続くと、痛みが出てきます。

長時間車で移動する時など、かなり辛かったです。

 

夜間痛が酷い

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そのうち、夜間痛が出るようになりました。

夜間痛(夜寝ている間の肩の痛み)というのは、五十肩の特徴なのだそうです。

私は、乳がん手術の後遺症で、肩の動かし方が足りなくて五十肩のような症状になったところまでは自分で想像できました。

しかし

乳がん手術 術後 肩の痛み

などでは散々検索しましたが、五十肩で検索することに思いが及びませんでした。

夜間痛という言葉を知ったのも、つい最近です。

自分のリハビリが足りないだけだと思っていて、整形外科を受診することも考えませんでした。

夜、寝入って1時間ほどすると痛みで目が覚めます。

一度目が覚めると、右を向いても左を向いてもうつ伏せになっても、どんな体勢でも痛い。

痛さで眠ることができません。

やっと眠れたかと思うと、また1時間ほどで痛みで目が覚める。

毎日この繰り返しでした。

朝起きると、肩の痛みと睡眠不足でフラフラでした。

動いていると多少ほぐれるようで、肩の痛みが楽になります。

しかし睡眠不足で頭がぼーっとして、家事をやる気力もありません。

一日中、肩の痛みに悩まされながらソファでグダグダと過ごす悪循環が続きました。

とにかく肩が痛くて「この状況が続いたら、うつ病になるんじゃないか」と真剣に思いました。

 

乳腺外科の医師の対応

こんなに肩が痛くて辛い中、私も黙って何もしなかった訳ではありません。

手術を受けた病院で、術後3ヶ月後の診察を受けました。

手術を受けた側と健側、どちらの胸も異常なし。

その診察で、主治医の先生に「とにかく肩が痛くて仕方ないけれど、どうしたらいいか」聞いてみました。

先生の回答は「どんどん動かせばよくなるから大丈夫ですよ」というものでした。

この会話から、私は「特に整形外科など行く必要はない」「とにかく自分でストレッチなどしっかりやればいつかよくなる」と思ってしまいました。

 

私は、主治医の先生を批判したいのではありません。

 

初めて病院に行った時驚きましたが、がん専門病院の患者さんはとても多いです。

外来で通院している間、午後遅い時間になっても待合室には患者さんがたくさんいました。

また入院して手術を受けて驚いたのは、病院の先生が想像以上に激務だということです。

あれだけの数の外来診察手術をこなしながら、平日は1日2回、土日も朝、回診に来てくれます。

そして、今の医療制度では、私のように自家組織乳房再建という大きな手術を受けても10日程度で退院です(日数は術後の経過や病院の治療方針によって異なります)。

その後は、

  • 退院後1週間
  • 術後1ヶ月
  • 術後3ヶ月
  • 術後6ヶ月

の診察があるのみです。

ここで気が付きました。

大きながん専門病院というものは、がんと診断されて手術を受け、退院までは手厚いけれど、激務過ぎて退院後の乳腺外科以外の分野については先生もあまりご存じないのではないか。

乳がん手術の後遺症で検索しても、リンパ節郭清した後遺症は出てきます。

しかし、私のようにリンパ節郭清していない乳がん手術の後遺症例があまり見つからないのは、医療機関側でもあまり把握していないのではないかと思いました。

多分、私は肩の痛みについて、相談する先を間違っていたのかもしれません。

術後の、直接手術した部位でないところに関する悩みは、患者サポートセンター(大きな病院にはこのような相談窓口が設置されています)の方が、適切なアドバイスをもらえたのかな?と、今となっては思います。 

 

ストレッチで可動域が改善

私の場合、病院で教わったリハビリ程度では、動かし方が全く足りなかったようです。
手術後数ヶ月経ってから、そのことに気が付きました。

とにかく、この肩の痛みと可動域の狭さを改善するには、たくさん動かさないといけないらしい。

そう考えて、アマゾンでストレッチ関連の本やDVDを探してみました。

プライム会員は無料で見られるストレッチ本を見つけてダウンロード、以来2ヶ月ほど、このストレッチを続けています。

この本は、とてもよかったです。

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掲載されている12種類のストレッチをやると、上半身がほぐれるようで、その日は調子よく過ごせます。

最初は1−7のクロスボウとかとてもできませんでした。

痛すぎない程度に徐々にやっていくうち、それなりにできるようになりました。
肩の可動域もすこしずつ改善するのを実感しています。

 

実は入院時の運動不足で、股関節の調子も悪くしてしまいました。
ガチガチに股関節が硬くなって、一番酷いときは、痛くて足が組めませんでした。
このままでは年をとった時にヤバいと思って、股関節も本のとおりにストレッチをやりました。

f:id:sakusaku-happy:20190912151338p:image最初は3−2のキングコブラのポーズができませんでした。
3−2のハンモック足が膝にかかりませんでした。
できるところから、そろそろとストレッチを繰り返すうち、かなり改善してホッとしています。

 

やっと整形外科を受診

ストレッチは2~3日に一度はやるようにしています。

可動域が改善して、痛みが和らぐのも実感しました。

しかしやっぱり肩が痛い。

一晩に何度も目が覚めるほどではないですが、夜間痛もあります。

「やっぱり、これはおかしい」←今頃w

そう思って、改めて検索しまくって、こんな記述を見つけました。

時に肩関節そのものの痛みが出現し、関節炎を起こしていることがあります。その場合には無理をせず整形外科で診察を受けましょう。

聖路加国際病院ブレストセンター 乳がんの治療を受けられる方へ より

 

「きっと私の肩も関節炎を起こしているに違いない」そう考えて、やっと整形外科を受診しました。

診察室で

  • 乳がんの手術を受けた
  • 手術の後遺症で腕が上がらない
  • そのうち腕が後ろに回らなくなった
  • 夜間痛が辛い

等の症状を説明しました。
レントゲン撮影を経て、ついた診断は五十肩(肩関節周囲炎)。
先生は優しいので四十肩と言ってくれましたw

両肩にヒアルロン酸の注射を打ってもらい、ロキソニンの錠剤と湿布薬を処方してもらいました。
ヒアルロン酸の注射は1時間くらいで劇的に効いて、久しぶりに健康体に戻った気がしました。
肩の痛みがないと、ストレッチもより大きく動かすことができます。
おかげで、可動域が更に広くなりました。

ヒアルロン酸の注射は、1発でよくなるというものではないそうです。

治るまで、1週間おきに数回打ってもらいます。

私も、最初の診察から数日経つと、若干の痛みが出てきました。

ただ、いつまでも逃れられなかった肩甲骨周辺の鈍痛や夜間痛が激減して、とても楽になりました。

痛みというのは気力体力両方を消耗するので、メンタル面でも診察を受けてよかったです。

あと数回通って、完全に痛みから開放されることを願ってます。

 

完全復活(9/28追記)

整形外科には1週間おきに4回行きました。

ヒアルロン酸の注射を3回打ってもらって、時間の経過とともに肩の痛みがなくなるのを実感しました。

4回目の診察では、肩の可動域を確認しただけで注射はありませんでした。

「通院はしなくていいです」

「この調子で頑張って動かしてください」

「もし痛みが出たら、すぐに診せに来てください」

と言われて帰ってきました。

最後の通院から1週間経ちましたが、痛みが戻った等はなく順調です。

 

ストレッチを頑張ったお陰で、肩の可動域もほぼ復活しました。

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左右ほぼ同じ高さまで手が上がるようになってホッとしています。

左腕を後ろに回す動きなど、まだ若干課題はありますが、リハビリの続きだと思って気長に取り組んでいきたいと思います。

 

今後の目標

ストレッチを頑張ったおかげで、手術した側の左手は、ほぼ右手と同じ高さまで上がるようになりました。

一番酷い頃は体の後ろ側で両手の指を組むことができませんでしたが、現在はしっかり両手を組み合わせることができるようになりました。

 

乳がんの手術を受ける前は、毎週アシュタンガヨガのレッスンに出ていました。

長期的な目標は、もう一度同じレッスンに参加できるようになることです。

今は太陽礼拝の一連の動きも、怖くてやることができません。

肩の痛みが取れたら、焦らず少しずつ、以前の自分の体を取り戻していきたいと思います。

 

まとめ

このブログにいただいたコメントを見ると、私以外にも乳がんの手術を受けて肩の痛みに悩まされる人はいるようです。

私も「乳がん術後の肩の痛み」的な検索で「五十肩のような症状を起こしているかもしれないから、さっさと整形外科を受診しろ」という結果が見つかれば、迷わず整形外科を探したと思います。

しかしヒットするのは「術後のリハビリについて」「リンパ節郭清してリンパ浮腫を発症した場合」など、私の求める情報とは違ったものでした。

ならば「私と同じ症状で困っている人に見つけてもらえたら」そう思ってこの記事を書きました。

術後の肩の痛みが酷い場合、整形外科を受診して適切な治療を受けることで楽になることがあります。

乳がんの手術の後、予想外の後遺症で困っている方には、ぜひ知っていただきたいと思います。

なお、この記事は私の個人的体験談です。

医療的なアドバイスではないことをご承知ください。

以上、本日は

乳がん手術後の肩の痛み~リンパ節郭清してなくても腕が上がらず痛いのは五十肩(肩関節周囲炎)かもしれません

という話題でした。

お読みいただき、ありがとうございます。

乳がんの手術した人はみんな肩が痛くなるのかな?

経過や体質によると思うよ 私はもともと肩関節硬いのも原因かもね

私が受けた乳がん手術の関連記事はこちらから。

 

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乳がんで乳房全的手術から6ヶ月~半年間の体の変化&乳頭再建の予定が決まりました

 

こんにちは、さくさくです。

楽しいことや美味しいものがありすぎて、ブログにはついそういうことばかり書きたくなってしまいます。

そして、非浸潤がん(転移しないがん)で治療が終了しているので普段はすっかり忘れてますが、一応私がん患者なんですよね。

乳がんで乳房全摘と自家組織再建手術を受けてから、6ヶ月経ちました。

先日、術後の経過確認の外来診察を受けて、乳頭再建の予定が決まりました。 

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乳房全摘から6ヶ月

入院から手術、退院、そして日常生活と慌ただしく過ごしていたら、あっという間に6ヶ月経ってしまいました。

このブログで乳房手術体験記というシリーズ記事を書いていたのですが、術後5日目まで書いて放置したきりです💦

これは、ちゃんと完結させたいと思っています。

 

手術後の体調の変化

乳房全摘と自家組織再建という大きな手術を受けたので、体調の変化もいろいろありました。

まず手術した胸とお腹についてです。

 

再建した胸

手術を受けて再建したばかりの胸は、周りがガチガチに固いのに驚きました。

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思春期に胸が膨らみ始めてからウン十年、こんな感触経験ありません。

自家組織再建のメリットが温かくてやわらかい自然な乳房を得られることだったので驚きました。

しかしこれは、お腹の脂肪で再建した胸が下垂しないよう、内部で固定しているのだそうです。

溶ける糸を使っているので、現在は左胸も柔らかくなりました。

自分で胸を触った感じは、左右同じような感触になりました。

 

また乳房再建手術を受けた直後は、再建した胸の周りの皮膚がピリピリして、麻痺感のようなものを感じました。

この麻痺感は現在も若干残りますが、手術直後に比べると大幅に改善しました。

その他、手術でできた傷の痛みなどはありません。

術後3ヶ月の診察時、形成外科の先生に勧められて、胸の傷跡にはアトファインを貼るようにしました。

摩擦や刺激を遮ることができるので、傷跡の保護と改善には、いいように思います。

 

 

自家組織を取ったお腹

このブログでは何度も書いていますが、私の左胸にはお腹の脂肪が入っています。

深下腹壁動脈穿通枝皮弁(しんかふくへきどうみゃくせんつうしひべん)という、腹直筋への侵襲が最小限で済む方法で、乳房再建をやっていただくことができました。

大変ありがたいことですが、しかし腹直筋への影響がまったくないわけではありません。

プランク

このような体勢をとると、腹筋が強烈に重力に引っ張られるような今までにない違和感がありました。

 

またお腹の脂肪と一緒におへそ周辺の皮膚も取りました。

結果、おへそ周りの皮膚が短くなった(という表現は微妙ですが)ので、術後しばらくは、真っ直ぐ立っていられないような強烈なお腹のつっぱりを感じるようになりました。

術後半年経った今は、お腹のつっぱりは全く感じなくなりました。

腹筋の違和感も、皆無ではありませんが気にならない程度になりました。

 

お腹の皮膚をとって縫い合わせったので、当然傷が残ります。

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(見苦しい、お腹を出してスミマセン💧)

乳房再建手術から4ヶ月と10日ほど経過した頃の写真です。

今は、これよりもう少し赤みが薄くなりました。

術後6ヶ月の診察をしてくれた形成外科の先生によると、お腹の傷跡は数年かけて徐々に薄くなっていくとのことです。

 

手術してない部位の肩

この数ヶ月、一番悩まされたのは、再建した胸でも自家組織を採取したお腹でもなくです。

 

病院で教わったリハビリのみでは…

手術していない側の右腕は難なく真上に上がります。

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しかし手術した側の左腕は、退院当初肩の高さまでしか上がりませんでした。

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退院時には、腕が元通りになるためのリハビリ法も教わります。

しかし私の場合、元々肩関節が硬いせいもあったのか、術後1ヶ月頃から左肩の痛みを感じるようになりました。

同時に左肩の可動域がさらに狭くなって、手がまったく後ろに回らなくなりました。

背中ファスナーのワンピースを着るなんて無理無理、それどころか体の後ろで左右の指を合わせることもできませんでした。

 

毎日、夜寝ている間に夜間痛で目が覚めます。

そして1度目が覚めると、痛みでなかなか寝付くことができません。

朝起きても、睡眠不足と肩の痛み絶不調でした。

ネプチューンの名倉潤氏が、先月うつ病で休業しました。

頸椎椎間板ヘルニア手術の侵襲ということでしたが、ニュースを見て私は激しく頷きました。

私の肩の痛みなんてヘルニア手術の侵襲に比べれば些細なことだと思いますが、それでも辛い。

私もうつ病になるかと思いました(マジ)。

 

真剣にストレッチ取り組み後

左肩の痛みがあまりに辛い、そして可動域が狭くなったことで右肩も動きが悪く、痛みを感じるようになりました。

人間の体って、全部つながっているんだと妙に納得してしまいました。

そして、病院で教えてもらったリハビリ法程度では、私にはまったく不足なのだと考えました。

そこで、ストレッチの本を見て、自分で頑張ることにしました。

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結果は歴然。

肩から背中にかけての筋肉がほぐれる感じがして、痛みが大幅に緩和されました。

そして左肩の可動域が回復して、真上に手が上がるようになりました。

・左手を腰に当てる

・左腕で肘枕する

手術後、こんなこともできませんでした。

ストレッチに真剣に取り組むようになって、どちらもできるようになりました。

これは、とても嬉しかったです。

 

整形外科受診を決意

肩の可動域は改善しましたが、痛みは完全には消えません。

そして、やはり日によってはかなり痛いです。

「私はこんなに術後の肩の痛みで苦しんでいるのに、同じ手術を受けた人たちはどうしているんだろう」

そう思って、この数ヶ月かなり工夫して検索しました。

でも、乳がん手術後の肩の痛みについてそれらしき情報は見つかりません。

 

そして、やっと最近改善のヒントになるものを見つけました。

時に肩関節そのものの痛みが出現し、関節炎を起こしていることがあります。その場合には無理をせず整形外科で診察を受けましょう。

聖路加国際病院ブレストセンター 乳がんの治療を受けられる方へ より

 

私が手術を受けた病院の主治医の先生は

「最初はみんなそうだから、頑張って動かして」

「動かし続けるうちに、改善する」

というスタンスでした。

なので肩の痛みについて整形外科を受診するという考えが浮かびませんでした。

 

日常生活や病院で教わったリハビリで、難なく肩の調子が回復する人もいるのだと思います。

しかし残念ながら、私はそうではないようです。

「整形外科を受診しよう」と決めました

 

実際に整形外科を受診する

自分の肩の痛みについて整形外科を受診すると決めて、先日行ってきました。

診察結果は「肩の可動域が狭くなったので、四十肩のような症状が出ている」というものでした。

五十肩じゃなくて四十肩と言ってくれるところに先生の優しさを感じましたw

 

治療としてはヒアルロン酸注射を打ってもらいました。

これは劇的に効いて、1時間後には肩の痛みの質が変わったのを感じました。

その日の夕方にはまったく痛みがなくなって「体が痛くないということは、こんなに気分がいいものなのか」と感動ものでした。

他にロキソニンの錠剤と湿布が出て、現在に至ります。

ただ先生曰く「注射は数回打たないと効果がない」「週一で数回来てください」とのことでした。

その言葉通り、受診して3日目から少しずつ痛みが戻ってきました。

今週また診察と注射を受けに行く予定です。

 

6ヶ月って長い!

術後6ヶ月の診察を受けに行った時、最上階のレストランで昼食を食べました。

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私がお世話になったのはがん専門病院で、レストランは入院患者さんも利用できます。

抗がん剤その他治療の影響で食欲がない患者さんのために、多種多彩なメニューが用意されています。

お値段も手頃だし、味付けもよくて美味しいです。

 

そして素晴らしいのが、この眺望。

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左奥にレインボーブリッジが見えます。

そして手すりと重なりそうな赤い路面の道路は、今工事中の環状2号線です。

 

方角を変えて、旧築地市場側の眺めです。

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ずいぶんスッキリした感じがすると思って、以前の写真と比べてみました。

こちらは入院前、今年の1月末の写真です。

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この景観の変化に、時間の流れを感じました。

 

まとめ

旧築地市場変化を見て、建物がほぼ解体されてしまうほどの時間の長さと同じだけ、自分の体も回復に向かっていることを感じました。

術後6ヶ月の形成外科の診察では、嬉しいことに乳頭再建の提案を受けました。

今、再建した胸は乳頭がなくてツルっとした状態(笑)ですが、半年経って安定してきたので乳頭を再建できる状態になったそうです。

ジムのロッカールームでも「胸が他の人の目に触れてビックリさせたら申し訳ない」と気を使ってしまいます。

そういう気苦労や面倒から解放されること、そして何より全摘した胸の再建という目標の完成が見えてきたことはとても嬉しいです。

これから手術を受ける乳がん患者さんの参考にしていただけるよう、乳頭再建の詳細や肩の痛みの変化も記録し続けたいと思います。

以上、本日は

乳がんで乳房全的手術から6ヶ月~半年間の体の変化&乳頭再建の予定が決まりました

という話題でした。

お読みいただき、ありがとうございます。

整形外科、もっと早く行けばよかったね

診察受けるの面倒で自力で何とかしたかったけど無理だった(笑)

 

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乳がん手術から5ヶ月 体調が万全でなくても私が前向きに頑張れる理由

こんにちは、さくさくです。

乳がんの手術を受けてから5ヶ月経ちました。

幸い非浸潤癌(転移しないがん)だったので、手術のみで治療は終了しました。

投薬もなく、あとは数ヶ月に一度通院して経過を見てもらうだけです。

しかし、このブログでも何度か書いていますが手術の後遺症で肩が動かなくなりました。

調子の悪い日は、肩の鈍い痛みで身の置き所がなくて丸一日グズグズしています。

そんな中でも、自分の気持ちを前向きにして「頑張ろう」と思わせてくれる、自分に元気とやる気を与えてくれるものについて考えました。

家族がいるから頑張れる

夫婦の手
oldtakasuさんによる写真ACからの写真

誰にとっても、一番大切なのは家族でしょう。

もちろん、私も同じです。

我が家には子どもがいません。

結婚して22年、その間かなりの部分で愛犬が一緒に居てくれましたが、現在は夫婦二人の生活です。

 

肩の調子が悪い

乳がんの手術の後1月ほどで、肩の調子が猛烈に悪くなりました。

6月頃には肩の調子が最悪で朝起きられませんでした。

1~2時間おきに肩の痛みで目が覚めて、その後なかなか寝付くことができません。

安眠できないので、朝ベッドから出てもぼ~っとしています。

夫の朝食を用意する気力もないし、睡眠サイクルが狂って夫が会社に出かけたのも気付かず寝ていることもありました。

 

起きている間中、肩が痛くて「このままじゃメンタル病むんじゃ💧」と思いました。

夫が家にいる間ずっと「肩が痛い」と言ってました。

調子が悪いから、ボヤかずにはいられないのです。

そして気が付きました。

「一生懸命、外で仕事して帰って来たのに、嫁ちゃんが暗い顔して『肩が痛い』ばっかり言ってたら、嫌だろうな」と。

 

専業主婦にも仕事がある

私は専業主婦です。

掃除や洗濯、食事の支度が私の仕事です。

しかし、最大の仕事は外で頑張った夫を笑顔で迎えて、一日の労をねぎらうことだと思いました。

リラックスして今日の疲れを取り去り、明日への英気を養える家庭にすること、そのために自分も頑張ろう。

やっと自分の体の痛み以外に気持ちを向けることができました。

 

目標があるから頑張れる

まだ乳がんの診断を受ける前、昨年12月にはてなブログを開設しました。

専業主婦の時間を有効に活かしてネットで稼ぐぞ!という心意気でした。

 

乳がんで入院・手術

はてなブログで書き始めたのが、このブログです。

ブログ開始ひと月後に乳がんと診断され、手術を受けることになりました。

  • 乳がんという病気そのものについて
  • 手術は部分切除か全摘か
  • 全摘なら乳房再建はどうするか
  • そもそも非浸潤癌で手術は必要なのか

様々なことを調べて考えました。

「非浸潤癌で転移しないなら、通院ぶっちぎって放置してもいいんじゃ…」とも思いましたが、最終的に全部自分で調べて決断して、乳房全摘・自家組織で乳房再建することにしました。

 

やるべきことがあってよかった

私は30代の頃から乳がん検診で要経過観察の指示を受けていました。

毎年マンモグラフィーを撮って、年2回超音波検査を受けます。

定期的に通院して「では、また半年後」と言われるのが当然だと思っていたので、乳がんの診断を受けたのはショックでした。

 

しかし、せっかく開設したはてなブログを病気のせいで放置してしまうのも悔しい。

がんという病気になって通院、治療するのも一つの経験、ならばそれも含めて記事にしよう。

そう決めると、ブログを書くことが気持ちの支えになりました。

 

入院前の不安な時期、そして退院して術後体力の落ちた時期にも、生活のリズムを保ち、記事を投稿する度にやりがいを感じさせてくれました。
 

まとめ

自分を必要としてくれる家族がいる、というのはありがたいことだと実感しました。

そして、自分自身の何か「やるべきこと」を持っておくことも大切だと思いました。

どちらも、今の私には欠かせない大切なものです。

これからも年齢を経るとともに体力の低下や病気と付き合うことになるでしょう。

そのときにも、自分にとって大切なものを忘れず、前向きに頑張っていきたいです。 

以上、本日は

乳がん手術から5ヶ月 体調が万全でなくても私が前向きに頑張れる理由

という話題でした。

お読みいただき、ありがとうございます。

ブログで儲かったら、おやつ買ってね

任せといて✨

肩が痛い?体が硬い?ストレッチでセルフケアしよう!アマゾンプライム会員なら無料で読める本がいい感じ

こんにちは、さくさくです。

このブログでも時々書いてますが、この2ヶ月ほど肩の調子が非常に悪いです。

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この画像で、私の気分が伝わるでしょうか(笑)。

とても辛くて困っていましたが、アマゾンでいい本見つけました。

しかもプライム会員はKindle版を無料で見ることができます。

とてもいい本なので、肩や股関節が痛い人、体が硬い人、そして運動習慣のない人にも超おすすめです。

肩が痛い

2月に乳がんの手術を受けました。

術後は皆、腕や肩の動きが悪くなるようで、入院中にリハビリ指導があります。

術後2ヶ月ほどは肩の可動域が狭いだけでしたが、そのうち痛みが出るようになりました。

 

可動域が狭い

  ↓

筋肉が硬くなる

 

の悪循環なのだと思います。

今や、背中にまったく手が周りません。

背中ファスナーのワンピースなんてとても着られません💦

 

それでも起きている間はいいのです。

仰向けに寝る姿勢が全くダメです。

夜寝ると1~2時間おきに肩の痛みで目が覚めます。

一度目が覚めると、痛くてなかなか寝付けません。

昼間は睡眠不足で、頭がぼーっとしています。

でも夜は肩の痛みで安眠できません。

 

先週は梅雨寒のせいもあって、超絶調子が悪く連日gdgdして過ごしました。

低気圧に打ち勝つべくカイロを当てましたが、それでも調子が悪い。

 

「これは自分の生活の質を高めるため、本格的に何とかしなければ」そう思って、アマゾンでストレッチの本を探してみました。

 

関節の動きがよくわかる可動域ストレッチ&トレーニング事典

私が見つけたのはこの本です。

書籍版はDVD付きですが、Kindle版はもちろんDVDなしです。

しかしアマゾンプライム会員は無料で見られるのがいいです。

この本が素晴らしいのは、可動域を広げるストレッチインナーマッスルを鍛えて関節を安定させるトレーニング両方が紹介されているところです。

 

自分の可動域をチェックする

本書には、上半身・下半身あらゆる関節の動きが図解されています。

どの動きが苦手なのかチェックすることができるので、苦手な動作を改善するためのエクササイズを選ぶことができます。

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可動域を広げるストレッチ

可動域チェックのあとは、改善するためのストレッチです。

写真が豊富でわかりやすい、そしてどの筋肉を使うか図示されているのもいいです。

効かせたい筋肉を意識しながらストレッチすることができます。

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ちなみに私は、肩関節の動作チェックが壊滅的にダメでした😭

なので掲載されている12種類の上半身ストレッチを全部やってます。

肩関節が動かなすぎて、全く出来ないストレッチもあります。

それでも、ほんの触りだけでも続ければ好転すると思ってやってます。

 

安定させるトレーニング

ストレッチはアウターマッスルをほぐすものです。

関節をまたぐアウターマッスルを柔らかくした後には、関節周りに付いているインナーマッスルを強化します。

インナーマッスルを強化することで、関節を安定させることができるそうです。

自重やダンベルの低負荷でやるので、自宅で静かにやることができます。

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これも12種類の上半身を安定させるトレーニングが紹介されているので、全部やってます。

 

上半身と下半身それぞれある

本書には

  1. 上半身の可動域を広げるストレッチ
  2. 上半身を安定させるトレーニング
  3. 下半身の可動域を広げるストレッチ
  4. 下半身を安定させるトレーニング

の順で紹介されています。

私は乳がんの手術後、運動不足のため一時期足も組めないくらい股関節が硬くなりました。

なので

上半身のストレッチとトレーニング

下半身のストレッチ

は全部やってます。

下半身のトレーニングは、階下のお宅の迷惑にならないよう踏み込む動き以外のものをやっています。

これで所要時間は1時間程度です。

 

私が実感したストレッチの効果

本書のエクササイズを初めてやった日に「この数ヶ月で一番調子がいい!」と感じました。

ストレッチのおかげで、肩~背中がほぐれた実感があります。

そしてベッドに仰向けで寝ていても、痛みで目が覚めることがありません。

夜、安眠できるようになりました。

もちろん、急に可動域が広がる訳ではないですが、私にとっては劇的な効果を感じることができました。

肩や股関節の調子が悪くて痛い、体が硬くて困っている、そんな方にはぜひ本書のエクササイズを試してみていただきたいと思います。

 

ストレッチの注意点

自宅で、ご自分でストレッチをやる時には、気をつけていただきたいことがあります。

 

運動しても大丈夫か

肩や股関節、その他調子の悪い部分にケガがないことを確認してください。

骨折や捻挫などケガによって関節が痛い場合、動かすと悪化します。

整形外科などで医師の診察を受けて、運動しても問題がないことを確認してから行ってください。

 

反動をつけずにゆっくり

大きく動くようにと反動をつけると、関節を傷めることがあります。

また反動をつけると筋肉が伸びにくくなって逆効果です。

 

力を抜いて息を吐きながら

関節を大きく動かそうと頑張ると、力が入ります。

力が入った状態では、筋肉がうまく伸びてくれません。

また息が止まるほど痛いところまで動かすのも逆効果です。

ゆったりした気分で、力を抜いて息を吐きながらストレッチするのが、一番よく動いてくれます。

自分の呼吸と筋肉の伸び具合を観察していると、その感覚がわかってきます。

 

アマゾンプライム会員

上で紹介した関節の動きがよくわかる可動域ストレッチ&トレーニング事典のKindle版を無料で見られるのはアマゾンプライム会員です。

 

アマゾンプライム会員は年会費が必要ですが、好きな動画を楽しめるプライムビデオ、100万曲以上聴き放題のプライムミュージック、本マンガ雑誌が読み放題のプライムリーディングなどのサービスが利用できます。

お急ぎ便が利用できて、注文品の受け取りにも便利です。

30日間無料体験できるので、未入会の方は試してみてくださいね。

 

まとめ

肩の痛みに耐えかねて、ストレッチ本を検索した結果、思わぬところでアマゾンプライム会員の恩恵を感じました。

エクササイズ関連の書籍は、手を離しても閉じないタブレットで見るのが便利でいいですね。

肩や股関節の調子が悪い方だけでなく、勝てる身体をつくる競技別メニューなどもありスポーツのパフォーマンスを上げたい方にもおすすめの内容でした。

アマゾンプライム会員の方はKindle版を無料で見られるので、ぜひチェックしてみてください。

私も当分、ストレッチとトレーニングを頑張ります。

 

以上、本日は

肩が痛い?体が硬い?ストレッチでセルフケアしよう!プライム会員なら無料で読める本がいい感じ

という話題でした。

お読みいただき、ありがとうございます。

本が無料で見られるってすごいね

本だけじゃなくて、動画や音楽も無料だよ

 

私が肩の痛み改善のためにやっているもう一つの方法はこちらです。

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乳房再建は自家組織とエキスパンダー&シリコンどちらを選ぶか~深下腹壁動脈穿通枝皮弁法お腹の傷跡はこんな感じです

 

こんにちは、さくさくです。

私は4ヶ月前に、乳がんで乳房全摘しました。

そして自家組織(お腹の脂肪)で、全摘と同時に乳房再建しました。

しかし先日、乳房再建の方法について考えさせられることがありました。

この記事が、乳がんの手術と乳房再建に向けて情報収集している方の、ご参考になればという思いで書いてます。

7/8追記 お腹の手術痕写真追加しました。

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乳房再建は選択肢があるから難しい

乳がんで入院すると、がん友さんとでも言うべき同病の友だちができます。

がん友さんは、家族とも友人とも違う、病気になった不安をボヤき、将来に向かって励まし合えるありがたい存在です。

そのがん友さんの一人から相談がありました。

「乳房再建の方法について迷っている」と。 

乳房再建にはいくつかの方法があります。

相反するメリット・デメリットを比較検討して、自分に合った乳房再建方法を選択するというのは大変難しい判断です。

 

乳房再建の方法

乳がんで失った乳房を再建するには、大きく2つの方法があります。

 

自家組織(皮弁)を使う

自分の皮膚、皮下脂肪、筋肉を自分の胸に移植する方法です。

これら自分の組織に血管をつけたものを皮弁(ひべん)といいます。

 

お腹の脂肪を使う

ボリュームがあるので、大きな乳房や下垂のある乳房が再建できます。

お腹の脂肪を使う乳房再建方法にもいくつか種類があります。

私が受けた乳房再建は深下腹壁動脈穿通枝皮弁法(しんかふくへきどうみゃくせんつうしひべんほう)というものです。

詳しくはこちらでご紹介しています。 

www.3939life.com

 

背中の筋肉を使う

背中の筋肉を使う広背筋皮弁法(こうはいきんひべんほう)という再建方法もあります。

お腹の脂肪に比べて採取できる組織量が少ないので、小さめの乳房を再建するのに向いています。

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背中の皮膚、脂肪、筋肉を、脇の下を支点として栄養血管がつながったままの状態で移植します。
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広背筋をほぼすべて使うことになりますが、日常生活にはほとんど支障がないそうです。

 

その他の部位を使う

近年は、お腹・背中以外に、臀部や太ももの内側から皮弁を採取して乳房再建する方法もあるそうです。

しかし実施施設と件数は少ないと思います。

 

自家組織再建のメリット

自家組織で乳房再建する一番のメリットは、温かくてやわらかい自然な乳房を得られることです。

また一度再建が完了してしまえば、特にメンテナンスは必要ありません。

私はこのメリットを一番重視して、自家組織再建に決めました。

 

自家組織再建のデメリット

逆にデメリットは、お腹や背中など皮弁を採取したところに大きな傷が残ることです。

私は下腹の、左右の腰骨を結ぶ位置に30cm以上の長さの傷ができました。

また手術時間が長いこと、そのため手術を申し込んでからの待ち日数も長くなること、術式によっては限られた病院でしか実施していないこともデメリットです。

体への負担が大きいので、入院日数も長くなります。

また、将来妊娠の可能性がある人は、お腹の皮弁を使うことができません。

 

人工物(シリコンインプラント)を使う

近年、乳がんと診断されて、部分切除でなく乳房全摘を選ぶ女性が増えました。

これは、2013年よりシリコンインプラントによる乳房再建が保険適用になった恩恵だと思います。

シリコンインプラントによる乳房再建は、自分の組織を採取する必要がないので体の負担が軽く手術時間も短いのです。

 

シリコンインプラントによる再建の流れ

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シリコンインプラントによる乳房再建は、まずエキスパンダー(組織拡張器)を大胸筋の下に挿入します。

一次再建の場合は、乳房全摘の手術と同時にエキスパンダー挿入を行います。

(元の乳房の大きさや実施施設によっては、乳房全摘とシリコンインプラント挿入の一度で手術が済むこともあります)


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退院したら、数週間に一度外来に通って、エキスパンダーに生理食塩水を注入します。

徐々にエキスパンダーを膨らませることで、少しずつ皮膚を伸展させてシリコンインプラントを入れるスペースを作ります。


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 術後半年~1年かけて皮膚が十分に伸展したら、エキスパンダーをシリコンインプラントに入れ替えます。

入れ替える時は全身麻酔の手術を受けますが、入院は2~3日程度です。

 

人工物(シリコンインプラント)再建のメリット

何と言っても体の負担が少ないこと、これが一番です。

乳房再建するための組織を自分の体から取る必要がないので、乳房以外には傷ができません。

そして手術時間、入院日数が短く社会復帰も早いです。

私が入院している間、病棟でお会いした患者さんの9割はシリコンインプラントによる再建を選択している印象でした。

私が歩行器を押しながらヨタヨタ歩く一方、シリコンインプラントの前段階でエキスパンダーを入れた患者さんは、皆んな背筋を伸ばしてスタスタ歩いていました。

 

人工物(シリコンインプラント)再建のデメリット

残念ながら、メリットがあればデメリットもあります。

シリコンインプラントで再建した乳房は少しかたく、温度が冷たく感じられるそうです。

姿勢によって乳房の形が変わることはないので、仰向けに寝てもインプラントの形のままです。

年齢を経て自分の胸が下垂しても、再建した乳房は形を保っているのでアンバランスな印象になることがあるそうです。

また安全性等十分に確認された素材でも、長い年月の間にはメンテナンスが必要になります。

10~15年程度でシリコンインプラントを入れ替えるか抜去する必要があるかもしれません。

 

自家組織再建を選択した私の感想

4ヶ月前に、自分のお腹の脂肪を使う「深下腹壁動脈穿通枝皮弁法」という乳房再建術を受けた私の感想です。

 

よかった点

・乳がんの根治(乳房全摘手術)と乳房再建が一度の手術で済んだ。

 時間的にも精神的にも、次の入院・手術が必要ないというのはとても有り難いです。

・手術が終わった時には胸の膨らみがあったので、乳房の喪失感がなかった。

・経年変化による入れ替えや抜去が必要ない。

 

困った点

・お腹の皮膚と脂肪を採取したので、術後腹部に強烈な突っ張り感がある。

・術後1週間程度はベッドから起き上がるのも大変だった。

・退院後2週間程度は、お腹の突っ張り感で真っ直ぐ立てず日常生活や家事に支障があった。

 ・お腹が突っ張るので、体を捻る動作が苦手になった。

ワニのポーズ

こういう動きが苦手になりました その1

プランク

こういう動きが苦手になりました その2

手術を受ける前には、各再建方法のメリット・デメリットを読んで理解したつもりでした。

しかし、術後の体の負担は予想以上のものでした。

文字情報だけ読んで自分の都合のいいように解釈していた、安易に考えていたと少し反省しています。

 

お腹の手術痕画像

お腹の脂肪を使う自家組織乳房再建術(深下腹壁動脈穿通枝皮弁法)で、どれくらい大きな傷ができるのか、写真があった方がわかりやすいと思うので撮影しました。

見苦しい写真を公開して恐縮です💦

乳房再建手術から4ヶ月と10日ほど経過しています。

お腹に関しては治療等は終了して、今後何も処置がいらない状態です。

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現在、皮膚表面のかゆみや痛みはまったくないです。

傷跡が衣服に擦れて刺激を感じることもなく、腹部の皮膚に関しては手術前と同じ感覚で過ごせています。 

※へそは、お腹の皮膚の違う部分に穴を開けて作っています。そのため手術前に比べて、形が少し変わりました。

※自家組織を採取した影響で下腹が緩んで出っ張ることがあるそうです。形成外科の先生から、術後半年はガードル着用を推奨されました。へその左右に水平に肌の色が違うのはガードルのウエストゴム跡💦です。

  

乳房再建はどの方法を選択するか

がん友さんの相談を受けて「今の自分なら、乳房再建でどの方式を選択するか」改めて、真剣に考えました。

結局、一つメリットがあれば相反するデメリットがある。

どれだけ自分が納得して選択することができるかだと思います。

乳房再建は人間の体に行うことなので、事前に説明を受けた以外の想定外のこと、経過によっては途中不本意なこともあるかもしれません。

そんな時でも、自分の意思で納得して選んだ術式なら「これを乗り越えて頑張ろう」と思えるのではないでしょうか。

私に相談してくれたがん友さんにも

・時間に余裕のある分、いろいろ調べて納得できる選択をするチャンスであること

・よく考えて、自分で「この術式を選んでよかった」と思える選択をしてほしいこと

を伝えました。

 

まとめ

乳房再建から現在まで、大変なことはいろいろありました。

現在、まだ再建した胸の周りには痺れや麻痺感のようなものもあります。

それでもやはり、私は自分の選んだ術式で再建してよかったです。

これから乳がんの手術を受ける方、乳房再建の術式を検討している方が、満足の行く選択と結果を得られますように、心よりお祈りしております。

以上、本日は

乳房再建は自家組織とエキスパンダー&シリコンどちらを選ぶか~深下腹壁動脈穿通枝皮弁法お腹の傷跡はこんな感じです

という話題でした。

お読みいただき、ありがとうございます。

乳房再建って大変なんだね

なくなったものを、もう一度作る手術だからね
やってくれた先生にも感謝してるよ 

乳がん手術体験記 よかったらこちらもどうぞ

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【術後5日目 リハビリ開始】乳がん手術9~入院から術後、退院後の体調経過報告

こんにちは、さくさくです。

乳房全摘と自家組織再建の手術を受けて5日目。

入院生活も1週間となり、すっかり慣れました。

この日は、初めてのリハビリをやりました。

リハビリ

リハビリといってもこんな簡単なもの これが難しい

初めてお越しくださった方へ~こんな手術を受けました。

乳房全摘と自家組織再建 どんな手術だったか詳しくはこちら

 

前記事はこちらから。

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その1【手術前日編】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その2【手術当日:開始まで】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その3【手術当日:終了後】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その4【術後せん妄の恐怖】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その5【術後1日目 胸見てビックリ】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その6【術後2日目 まさかの歩行器】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その7【術後3日目 初の洗髪】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その8【術後4日目 謎の検査&自分の体を再確認】

昨日の記事にはてブコメントで質問いただきました。

Q:謎検査の「プチっ」は痛いのでしょうか?

A:まったく痛さは感じません。多分血液が出るギリギリくらいの小さな針を使っているのだと思います。

乳がん手術の後遺症

乳がんの手術を受けると、胸に手術の傷ができます。

部分切除の場合、傷も小さいことが多いです。

私のように乳房全摘すると、胸から脇にかけて大きな傷になります。

この傷がつっぱって、手術した側の腕や肩が動かしにくくなります。

この動かしにくさを改善するために、リハビリを行います。

 

合同リハビリテーション

私が入院した病院では、平日の午後に合同リハビリテーションというのがありました。

乳がんの手術を受けた患者さんが集まって、看護師さんの指導で一緒にリハビリを行います。

リハビリといっても肩や腕を動かす運動を5種類ほど、15分程度で終わります。

しかし数回参加すると顔見知りの患者さんもできて、病気の情報交換や雑談をしたり有意義な場でした。

 

部分切除した患者さん

同じ乳がんでも、部分切除術の患者さんは手術翌々日の朝に退院です。

なので合同リハビリテーションに参加するのは手術翌日の一度だけ。

それでも切った傷が小さいから腕もよく動きます。

お腹を庇って歩行器でヨボヨボ歩いている私から見ると、手術翌日なのにピンピンしてものすごく元気に見えました。

 

乳房全摘した患者さん

乳がんで乳房全摘した患者さんは大きく3種類に分けられます。

1.乳房全摘して再建しない

2.乳房全摘とシリコンで再建する前段階まで完了

(数カ月後に胸にシリコンを入れる2回目の手術をやります)

3.乳房全摘して自家組織で再建する

(手術一回で終了←私)

 

これは手術を受ける患者自身で選択します。

それぞれの生活や体に対する考え方など様々なので

・とにかく早く退院したいから再建しない

・自家組織は体の負担が大きいからシリコンで再建する

・将来のメンテナンスがいらない自家組織で再建する(←私)

など、いろんな理由で選択します。

 

入院中、リハビリでお会いした患者さんで一番多かったのは2のシリコンで再建する人でした。

シリコンで再建する場合、お腹や背中を切らずに済むので回復が早くて余計な傷ができないのが大きなメリットです。

私のように自家組織再建して、歩行器を押してリハビリに参加する人は、長時間の手術枠が限られていることもあって少数派でした。

 

乳がん手術後のリハビリ

合同リハビリテーションは、準備運動として腹式呼吸を数回行います。

その後は、肩を上げたりすくめたりといった簡単なものです。

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壁に向かって両手を高く上げていく動作もありました。

手術した側だけ全然上がりません。

最初はショックでした。

左腕が上がるのはこれくらい

左腕が上がるのはこれくらい

この他に、頭の後ろで手を組んで両肘を閉じたり開いたりするものもありました。

最初は肘が肩の高さより上がらないから、頭の後ろで手を組むこともできませんでした。

 

コインランドリーで洗濯

病棟内のコインランドリーで洗濯もしました。

ごく簡単な動作ですが、洗い終わった洗濯物を乾燥機に移したり、乾燥機から取り出すのが大変。

・お腹を庇って真っ直ぐ立てない

・左腕が不自由

この2つは、退院して家事をやるのに大変かも…と少し不安になりました。

 

歩行器でコンビニへ

歩行器の助けを借りれば歩けるので、外来フロアにあるコンビニに術後初めて行ってみました。

何も考えず15時頃行ったのですが、午後の外来がまだやっているので患者さんがたくさんいてエレベーターが混んでるんですね。

歩行器は場所を取るので、私一人乗ったせいで数人の人がエレベーターを見送ることになってしまいました。

反省したので、翌日からはもっと遅い時間に行くようにしました。

車椅子やベビーカーを押す人の気持ちも、少しだけ感じることができました。

  

まとめ

手術直後の寝たきり状態に比べて出来ることが増えるのを実感した半面、思いがけない手術の後遺症を体感したのもこの時期でした。

誰の助けも借りずに日常生活過ごせるか心配でしたが、退院してみれば問題なかったです(笑)。 

術後3ヶ月が経過して、今は何とか頭の後ろで手を組むことができるようになりました。

しかし腕の動きはまだ万全ではないので、気長にリハビリを続けていきたいと思います。

さくさく、がんばって💕

半年から一年くらいで手術前と同じように動かせるらしいよ 元通りになるまで頑張らなきゃ✨

こんな手術を受けました。

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【術後4日目 謎の検査&自分の体を再確認】乳がん手術8~入院から術後、退院後の体調経過報告

こんにちは、さくさくです。

乳房全摘と自家組織再建の手術を受けてから、徐々に日常を取り戻しつつある術後4日目です。

看護師さんが4時間おきにやってくれる謎検査、そして自分の体をしっかり眺めて再確認した話です。

4時間ごとの謎検査

4時間ごとの謎検査

初めてお越しくださった方へ~こんな手術を受けました。

乳房全摘と自家組織再建 どんな手術だったか詳しくはこちら

 

前記事はこちらから。

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その1【手術前日編】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その2【手術当日:開始まで】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その3【手術当日:終了後】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その4【術後せん妄の恐怖】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その5【術後1日目 胸見てビックリ】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その6【術後2日目 まさかの歩行器】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その7【術後3日目 初の洗髪】

術後4日目の朝

入院中は21時消灯で就寝時間が早いので夜中に何度も目が覚めます。

3時か4時くらいには我慢できずにスマホを見ながら、点灯時間まで時間を潰す毎日でした。

6時の点灯時間が待ち遠しくて、毎朝「これでやっとベッドから出られる」と嬉しかったです。

 

徐々に慣れてきた

自家組織の乳房再建でお腹を切ったので、腹筋に力が入りません。

相変わらず体を起こしてベッドから立ち上がるのは大変ですが、何度もやっているとコツがわかってきます。

・腹筋が痛くない体の使い方

・楽に起き上がれる反動のつけ方

いろんな要領がよくなって、不自由ながらも日常生活の動きに慣れてきました。

 

ベッドの上でじっとしているのって腰や背中が痛くなるし、何より病棟の廊下でも気晴らしになるので歩きたい。

立ち上がるのが苦痛でなくなったので、この日辺りから一日何度も病棟の廊下を歩くようになりました。

 

朝一番にやること

起床してトイレに行ったら、歯を磨き、持参した化粧品で丁寧にスキンケア。

まだ椅子に座らないと無理ですが、朝の身支度が自分でできるようになったのも嬉しかったです。

入院する前は毎朝レモン白湯を飲んでいたので、朝一番にナースステーションのポットからお湯をもらって飲むのも日課になりました。

 

やっぱりドクターは大変

手術翌日から、朝と夜に回診があります。

朝は主治医の先生に加えて、いろんな先生方が10人近く来ることもあります。

夜は主治医の先生一人のことがほとんどでした。

この日は日曜日、さすがに主治医の先生も今日は来ないだろうと思っていたら、朝8時頃回診に来てくれてびっくりしました。

 

平日の夜は遅いと20時頃、手術着のまま回診に来てくれたことも何度かありました。

こういう大きな病院で手術もこなすお医者さんの激務さを少しだけ知った感じです。

 

プチッとやる謎検査

4時間ごとの謎検査

4時間ごとの謎検査

手術を終えた夜から、不思議な検査がありました。

朝8時、昼12時、夕方16時、夜20時、深夜0時、そして夜更けの4時に看護師さんがやって来て、上の図のように再建した胸をプチっとやってくれます。

器具には針がついているようで、出血を確認すると「いいですね」と言ってました。

時には小さな器具で何か測定している様子。

体が慣れて余裕が出たのか、だんだん気になってきました。

 

何をやっているのか聞くと

「再建した胸に血栓ができず血が通っているか出血と血糖値で確認している」

と教えてくれました。

ほぉ~と納得した後、退院したら思わぬところで同じ器具を発見。

www.booblog2019.com

なるほど、本来は糖尿病の方が血糖自己測定するためのキットのようです。

私の場合は、再建した胸の部分の血糖値が低くなりすぎない(=血液の流れがあって糖が運ばれてくる)ことを確認していたそうです。

 

BOOさんのブログで紹介されている手順が、病院で看護師さんがやってくれた手順と全く同じで「あの謎検査はこれだったのか」と腑に落ちました。

 

謎検査は遊離皮弁形成術のみ

乳房再建しても、この謎検査をやる人は少数派です。

私は、自分のお腹の皮膚、脂肪と血管で乳房再建しました。

一度、体から切り離した組織ー遊離皮弁(ゆうりひべん)を顕微鏡を使って血管吻合(ふんごう)して移植します。

移植後は

・血栓ができて血管閉塞する

・移植した皮弁が壊死する

可能性があることの説明を受けていました。

このため術後1週間、リクシアナという血液をサラサラにする血栓予防の薬をのみ、看護師さんが謎検査で血栓形成の兆候がないかチェックしてくれました。

 

現在、乳房再建はシリコンインプラントを選択する人のほうが多いです。

その場合には血栓形成の心配がないので、この検査は必要ありません。

 

下半身シャワーの許可が出た

この日、下半身のみシャワー浴の許可が出ました。

手術後の私の体は↓の図のように、胸とお腹に大きな傷がありました。

傷はフィルムのようなシートで覆ってありますが、感染防止のために極力傷を濡らさないようにとのことでした。

 

術後初めて浴びるシャワー、そして傷を濡らさないようにという事で緊張しましたが、体がさっぱりして気持ちよかったです。

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自分の体を再確認

自分の体から2本の管(ドレーン)が出ている

このことは分かっていましたが、体の自由が利かないのでどの部分から出ているかよくわかりませんでした。

少しずつ体を曲げたり捻ったりできるようになって確認してみると

・左胸の下端の部分

・左脇腹の部分

からシリコンのチューブが出てました。

 

このチューブは、子供のお弁当箱くらいの大きさのドーレンバックに繋がっています。

傷の中に溜まったリンパ液を陰圧で吸い出して、治りを早めてくれるそうです。

ドレーンバックの中身は血液が交じるので真っ赤です。

月のもので見慣れていても、ドレーンバックに血液とリンパ液が溜まったところは結構グロでした。

 

まとめ

術後4日目になると、いろんな事に慣れて急に元気になった気がしました。

看護師さんは優しいし、ご飯は美味しいし(こればっかり 笑)、日々元気になってる実感はあるし、乳房全摘した悲しみや喪失感と無縁で過ごせたのはとても有り難かったです。

同室に、同年代で同じ手術を受けた患者さんがいて、いろんなお話したのも気晴らしになりました。

相部屋も楽しくていいなと感じたのもこの頃です。

病院で知り合った何人かの患者さんとは、今でもラインで連絡をとっていて、家族とも友人とも違う絆を感じています。

お互いの治療が全て終わったらお祝いする約束をしています。

必ずその日が来ることを強く信じています。 

お祝いやる時には一緒に連れて行ってね💕

みんな治療や再建がんばってるからね 早くその日が来るといいな✨

こんな手術を受けました。

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【術後3日目 初の洗髪】乳がん手術7~入院から術後、退院後の体調経過報告

こんにちは、さくさくです。

乳房全摘と自家組織再建の手術を受けました。

術後1日目はベッドに寝たきり、術後2日目に歩行器を使って立ち上がり歩くことができるようになりました。

今回は術後3日目に初めて髪を洗った話です。

病棟に自分で髪を洗えるシャンプー台がありました

病棟に自分で髪を洗えるシャンプー台がありました

さとう310さんによる写真ACからの写真

初めてお越しくださった方へ~こんな手術を受けました。

乳房全摘と自家組織再建 どんな手術だったか詳しくはこちら

 

前記事はこちらから。

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その1【手術前日編】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その2【手術当日:開始まで】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その3【手術当日:終了後】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その4【術後せん妄の恐怖】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その5【術後1日目 胸見てビックリ】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その6【術後2日目 まさかの歩行器】

術後3日目の朝

いつものように朝6時に室内灯が点灯します。

目覚めとともに自分で立ち上がってトイレに行ける気分のよさ。

と言いたいところですが。

 

立ち上がるのが大変

電動ベッドの上半身を起こす

  ↓
ベッドの柵を掴んで体を90度回転させる

  ↓
足を床に下ろして靴を履く

  ↓
歩行器を引き寄せる

  ↓
ベッドの枠を掴んで立ち上がる

お腹に力が入らないので、ベッドを起こした後の段階すべてが大変でした😭

 

トイレも大変

トイレの個室は4人部屋の病室内にあるので近いです。

そして病院のトイレなので、歩行器で入れます。

これでトイレに入るとスペースぎりぎり

これでトイレに入るとスペースぎりぎり

しかし広さがギリギリなので、歩行器ごと入った後

を掛ける

(振り返るのに体をひねるのと鍵の位置が低いのでキツい)

  ↓

歩行器と体の向きを変える

  ↓

下着を下ろす

  ↓

便座に座る

 

普段何気なくやっていることがこんなに大変なのかとガックリするくらい大変でした。

やはり体幹を使えないというのはあらゆる動作をする上で労力が大きくなります。

ただ、立ち上がるのもトイレの動作も術後1週間程度でスムーズにできるようになったので人間の回復力と慣れって凄いと思います。

 

手術後の清潔

手術後は入浴もシャワー浴も禁止です。

感染を防ぐためには大切なことなので仕方ないです。

ただ私は軽い発熱があったので背中がグッショリするほど汗をかきました。

手術翌日、術後2日目と看護師さんに体を拭いてもらいましたが、頭髪もだんだん脂っぽくなってきます。

術後3日目はシャワーの許可は出ませんでしたが、看護師さんが「髪を洗いましょう」と言ってくれました。

 

手術後はじめての洗髪

病棟の中に清拭室といった部屋があり、シャンプー台が1台ありました。

その前にはパイプ椅子が置いてあり、昼間空いている時には自由に使っていいことになっています。 

こういうパイプ椅子が1脚

こういうパイプ椅子が1脚

原ヘッタリーナさんによる写真ACからの写真

看護師さんが「今日は初めてなので私が洗います」と言ってくれました。

私は、なすがまま状態でいいらしいです。

お腹に力は入らないし、手術した側の左腕は全然上がらないし、内心「これ自分で頭洗うの無理」と思っていたのでホッとしました。

 

座っているだけでもきつい

パイプ椅子に座ってシャンプー台に頭を突っ込んだ状態で、看護師さんが髪を洗ってくれました。

私はシャンプー台に手をついて体を支えているだけなのですが、前傾姿勢なのでこれがキツい。

1~2分で終わることではないので、洗ってもらっている間中、体を支えているのが大変でした。

洗い終わった後「次からは頑張って自分でやってくださいね」と言われて暗い気持ちになりました。

 

病院内に美容院がある

私が入院した病院には最上階に理容室と美容室がありました。

通常のカットやカラー、シャンプー、ブローといったメニューの他に、がん専門病院なのでウィッグの販売や調整などもやっていたようです。

最初は「入院している間、美容院で髪を洗ってもらえばいいや」と思ってました。

しかし…

 

洗髪も大切なリハビリ

よく考えると、退院して家に帰ったら自分で髪を洗わねばなりません。

「これは自分でできるようになっておかねば」

「次回はちゃんと自分で洗おう」

と思いました。

 

 後から考えると「そんなに力を入れなくて、病院の美容室で洗ってもらえばよかったのにw」と自分に対して思います。

まぁこの時は早く元の生活に戻れるよう必死だったんでしょうね。

 

レストランでケーキセットを注文

看護師さんに頭を洗ってもらって、午後に家人が面会に来てくれました。

髪はさっぱりしたし、歩行器を使ってだけど歩けるようになったので病院の最上階にあるレストランに行ってみました。

まだ入院はしているけれど食事の制限はありません。

手術後初めてケーキを食べてコーヒーを飲みました。

朝昼晩の食事とは違う喜びを感じました。

 

病院間違いに注意

この日は土曜日だったので、仲のいい友人もお見舞いに来てくれる予定でした。

しかし、なかなか来ない。

ようやく来てくれた彼女曰く「よく似た名前の、もう一つのがん専門病院に行った」そうです。

正確な病院名と病棟、病室をきちんと伝えていなかったようで反省しました。

万が一また入院することがあって誰かお見舞いに来てくれる時には

・病院の正式名称

・アクセス

・病棟・病室

をきちんと知らせるべきだと学びました。

 

術後の痛みについて

確かこの日あたりで硬膜外麻酔を外してもらいました。

術後の痛み止めはロキソニンを飲むだけになりました。

私は割と痛みに弱いタイプですが、手術の傷の痛みに関しては全く苦痛を感じませんでした。

体を捻ったり、咳やくしゃみをするとお腹が痛い、最後まで腹筋の痛みのほうが大変でした。

現代の疼痛コントロールって、本当にすごいと思います。

 

まとめ

術後3日目、まだまだお腹を庇って真っ直ぐ立つことはできないし、歩行器を使ってゆっくりとソロソロ歩くだけですが少しずつできることが増えてきました。

髪を洗ってもらっている間、看護師さんも中途半端な姿勢で大変だったと思います。

それでも丁寧に洗ってくれて、とても有り難かったです。

入院中毎日感じたのは、看護師さん達がいつもニコニコしていてとても親切なこと。

「この方達に日本の医療は支えられているのだな」白衣の天使であることを、ひしひしと感じました。

頭洗ってもらって、さっぱりしてよかったね

入院中快適だったのは看護師さんのおかげ とっても感謝してるよ

 

こんな手術を受けました。

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【術後2日目 ちょ!!歩行器使うの!?】乳がん手術6~入院から術後、退院後の体調経過報告

こんにちは、さくさくです。

乳がん手術体験記、たくさんの方に見ていただけて嬉しいです。

人生において入院や手術って、そう何度も経験するものじゃないですよね。

人は普段ない状況に直面すると、つい動揺してしまうもの。

万が一入院や手術された時に、同じような状況を「以前ブログで○○って見たな」的な感じで思い出して、落ち着いたり安心してもらえたらいいな~と思います。

 

さて今日は術後2日目、いよいよベッド上安静が終わって、手術後はじめて立ち上がった時のことです。

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まさかの歩行器w しかもこの絵よりもっと背中が丸まってしか歩けない(汗)

 初めてお越しくださった方へ~こんな手術を受けました。

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前記事はこちらから。

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その1【手術前日編】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その2【手術当日:開始まで】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その3【手術当日:終了後】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その4【術後せん妄の恐怖】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その5【術後1日目 胸見てビックリ】

 

術後2日目の朝

血栓防止のフットマッサージャーや点滴類から解放されたので、術後1日目の夜は非常に気持ちよく眠れました。

もちろん寝返りはうてませんが、膝から下だけでも自由に動かせるっていいものです。

 

朝6時に点灯になります。

が、ベッドから動くことができないのでやることもない。

ひらすらスマホを見て暇をつぶすのみです。

 

回診

7時半頃、回診がありました。

主治医の先生他大勢の先生方が、ぞろぞろとやってきます。

手術した胸とお腹の状態さくっと確認して

「いいですね~。体調どうですか~」

「大丈夫です~」

あっさりした会話で終了。

 

看護師さんやレジデントの先生がまめに状態確認してくれるので、報告がなければ大丈夫的な感じなんでしょうかね。

 

ちなみに私は乳房の切除乳房再建を同時にやったので、乳腺外科と形成外科2つ回診があります。

退院までずっと乳腺外科の回診が先にあって、8時近くになって形成外科の回診という感じでした。

 

朝食

8時に朝食が運ばれてきました。

私が入院した病院では、特に希望をださなければ和食です。

ちなみに、この日の献立は

  • 味噌汁
  • 納豆
  • 茄子そぼろ煮
  • 二色浸し
  • 味付け海苔
  • ヨーグルト

ちゃんと温かい状態で出てきて、味付けもいいのでとても美味しいです。

ただ、これにご飯200gとかなりのボリュームがあります。

さすがに多いので、ご飯は150gに減らしてもらおうと思いました。

 

朝食後

ベッドから動けないので、下膳も看護師さんがやってくれます。

食後は、うがい受け(↓こんなの)を持ってきてくれてベッドで歯磨きしました。

 

いよいよ離床

10時半頃、看護師さん2人と形成外科の先生が来てくれました。

長かったベッド上安静から、やっと解放されます。

 

ただ、ベッドの上でずっと寝ている状態で過ごしているので、いきなり立ち上がると気分が悪くなる人もいるそうです。

起き上がる前から「ゆっくりでいいですからね~」と何度も言われました。

 

歩行器が来た

そしてベッドの横には歩行器が。

病院でおじいさんやおばあさんがよく使っているあれです。

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自分がこれを使うのか…と思うとテンションだだ下がりでした😭

でも術後の不自由な身体なので仕方ありません。

手術室に入った時から、丸2日寝た状態で過ごしたので、立ち上がるのも大変でした。

まずベッドの上半身を起こして、身体を90度回転させ足を床に下ろします。

これが、お腹に力が入らないので、思うように身体が動きません。

ベッドの柵を握りしめて、腕の力でなんとか横を向いて、ベッドに腰掛けた状態になりました。

 

ここで歩行器を目の前に置いてもらって、さぁ立ち上がろうとしたらお尻が上がらない。

何をするにも、腹筋の力って必要なんですね…。

仕方ないので、またベッドの柵を使って腕の力で立ち上がりました。

何とか立ち上がることができました。

 

まっすぐ立てない

自分の足で立った時は、とても嬉しかったです。

そしてすぐに感じたのが、強烈なお腹の突っ張り感。

 

乳がんで全摘した左胸を再建するのに、自分のお腹の脂肪と皮膚を使いました。

なので手術前より10cmほどお腹の皮膚が短い(少ないと言うべきか?)状態で縫い合わせてあるんです。

ビックリするほど強烈な突っ張り感で、お腹を丸めないと立っていられません。

入院前には想像もしていませんでしたが「手術するってこういう事なんだ」と思いました。

 

尿道カテーテルから解放

それでも、歩行器によりかかってお腹を丸めながらでも、歩いてトイレに行けることが確認できました。

この段階で、やっと尿道カテーテルを抜いてもらえました。

歩行器を押してトイレに入るのも、トイレの中で便器に座ったり立ったりするのも大変でしたが、また一つ管が抜けて、これも嬉しかったです。

 

ベッドの移動

歩行器を使って歩けることが確認できて、トイレに行ったら、またやることないのでベッドに戻ります(笑)。

 すると看護師さんが来て、ベッドの移動を告げられました。

 

私が入院した病院のベッドは

  • 特別室
  • 個室
  • 2人部屋
  • 4人部屋

といった種類がありました。

そして4人部屋の廊下側以外は有料(差額ベッド)です。

 

最初はお金のかからない4人部屋の廊下側でいいと思ったのですが、いざ入院してみると、やはり窓側の方が断然開放感がある。

 

入院初日に「窓側のベッドに移ることはできますか?」と聞いてみました。

「窓側が空いたらお知らせしますね」と回答をもらって、3日後のこの日に移動できました。

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ベッドからこの景色が楽しめました

自分のベッドからこんな眺めを楽しめて、ずいぶん気が紛れました。

窓側に変えてもらってよかったです。

希望は伝えたほうがいい

入院して、途中でベッドの移動をお願いするのは、調整の手間をかけて申し訳ないなと思ってました。

 でも4人部屋で過ごしていると、割とベッドの移動を希望する人がいます。

 

私は眺めがいいから廊下側→窓側でしたが、寒いから窓側→廊下側という人や、寂しいから2人部屋→4人部屋という人も。

 

入院って申込時に部屋の希望を出しますが、実際に自分が過ごす病室に入ってみないとわからないこともあります。

 

もし違うベッドに移りたいと思って自分の希望を伝えるのは、私はアリだと思います。

 

ベッドから立ち上がるのが大変

立ち上がって、自分の足でトイレに行けるのを確認して、尿道カテーテルを抜いてもらいました。

なので、用を足したい時には何としても自分の足で歩いてトイレに行かねばなりません。

 

これが

  1. 電動ベッドの上半身起こす
  2. 横を向いて足を床に下ろす
  3. 歩行器を引き寄せる
  4. ベッドの枠を掴んで立ち上がる

 腹筋が使えないので、2以下全ての段階で大変😭

 

身体は重くて動かないし、力入れると腹筋痛いし「もしかして大変な手術を受けちゃったのかな…😱」と遅まきながら思ったのでした。

 

さくさく、背中まん丸でおばあちゃんみたいだったよ~。

だって歩行器によりかからないと歩けないの。慣れるまでちょっと大変だったな。

 

こんな手術を受けました。

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【術後1日目 胸見てビックリ】乳がん手術5~入院から術後、退院後の体調経過報告

こんにちは、さくさくです。

乳がん(非浸潤性乳管癌)の診断を受けて、乳房全摘の手術が決まりました。

ついでに自家組織で再建することにしました。

入院しました、手術しました。

今回は、手術翌日の体験談です

ね~、ね~、痛くなかった?

痛みは全然大丈夫だったよ 

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私が想像していた乳房手術後のイメージ(笑)

初めてお越しくださった方へ~こんな手術を受けました。

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乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その1【手術前日編】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その2【手術当日:開始まで】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その3【手術当日:終了後】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その4【術後せん妄の恐怖】

 

特別処置室

乳房全摘と再建の手術が終わった後、全身麻酔から覚めて病棟に戻りました。

しかし病棟では、元いた自分の病室ではなく、ナースステーションの横の特別処置室という部屋で一晩過ごしました。

多分、看護師さんが頻繁に様子を見に来るので、同室の患者さんの迷惑にならないようにという配慮だと思います。

 

朝まで

術後もしばらく痛みが続くからということで硬膜外麻酔もやってもらったのですが、その効果たるや絶大。

まったく痛くも苦しくもありませんでした。

 

気がつけば両足には血栓防止のフットマッサージャーがはめられてシュコシュコいってます。

そして右手には、点滴血中酸素濃度測定の指を挟む装置。

背中には硬膜外麻酔の管がついているし、尿道カテーテルも入ったままです。

さらに胸とお腹からは、溜まったリンパ液を排出するドレーンという管も出てます。

割といっぱい管が出てましたが、そんなに苦痛ではありませんでした。

 

それより、術後は翌朝まで水が飲めないので喉がカラカラです。

そして、お腹もペコペコ。

 

しばらく寝ていると、身体を動かしたり寝返りを打ちたくなりますが、お腹に全く力が入らないのでどうやっても体位を変えられない。

ずっと同じ体勢で寝ているのは、腰にきますね💦

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一晩中この姿勢 これが非常にキツイ

今回のイラストは、さくさく画伯wの力作揃いです。

手術したお腹(全摘した左胸を再建する脂肪を取るのにお腹を切った)を保護するために、ベッドは上半身少し起こしてあります。

そして足を屈曲させるために、膝裏に大きなクッションが置かれていました。

 

↑この下手い絵でイメージ伝わるでしょうか…

 

ピクリとも身体をよじれず、右手は点滴類でふさがっているので左手でしかスマホを使えず。

この状態で朝まで過ごしました。

 

麻酔で眠りすぎたからか、ウトウトしては目が覚めての繰り返しです。

一晩に何度も目が覚める&何度も看護師さんが様子を見に来てくれてそのたび時計を見るのですが、全く進まない。

仕方ないからスマホで時間つぶし。

多分、ここ数年で一番長い夜でした。

 

飲水の許可が出た!

朝6時くらいだったと思います。

看護師さんから「お水飲めるようになりましたよ」と声をかけてもらって嬉しかったこと。

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入院する時に持っていって便利だったものまとめでも紹介したように↑のような100均で買ったペットボトルキャップを用意していたので、それを使って看護師さんからお水を飲ませてもらいました。

丸一日ぶりに飲むお水は、ものすごく美味しかったです。

 

回診

その後も朝の検温やら血圧チェックやら、そして7時を過ぎると回診があります。

私が入院したのは大学病院ではありませんが、白衣を着た先生方がぞろぞろとやって来ました。

「こんなに大勢来て、何やるのかな?」と思いましたが、病衣をはだけて胸とお腹の術後の傷をチラッと見たら終了です。

入院している間も、退院して思い出す今も、あのチラッと見る回診には意味あるのか甚だ疑問ですが、専門医の先生方は傷の色や形状で変化を把握しているのかもしれないですね。

でも疑問です(笑)。

 

清拭

他の入院患者さんの朝食が一段落したところで、看護師さんが歯ブラシを持ってきてくれました。

ベッドを起こして、そのままベッドで歯磨きしました。

その後ホットタオルで、全身拭いて着替えさせてくれました。

手術後、一晩で背中にグッショリと汗をかいていたので、さっぱりして気持ちよかったです。

おまけに、お湯でシモまで洗ってくれました。

超恥ずかしかったですが、あの看護師さんには感謝の気持ちでいっぱいで足を向けて寝られません。

 

自分の病室へ

10時くらいだったと思います。

「さくさくさん、病室に戻りますよ~」と言われて、ベッドごと手術前にいた病室に戻りました。

 

入院した時、差額ベッドの希望を出さなかったので4人部屋の廊下側でした。

それでも、特別処置室は窓のない部屋だったのが、自分の病室の大きな窓から外の景色が見えてホッとしました。

 

今日は離床なし

朝一番の説明では「状況を見て今日(手術翌日)か、明日(手術翌々日)離床します」と言われていました。

 

離床というのは文字通りベッドを離れること。

手術後、初めてベッドから立ち上がるのですが、ふらつくことがあるので看護師さん2人で支えてもらいます。

支えてもらいながら立ち上がって歩けることが確認できたら、尿道カテーテルも抜いてもらえます。

 

午前中に点滴と血中酸素濃度の測定装置が外れたので、離床も期待したのですが、今日は離床なしということで丸一日ベッドの上で安静を保って過ごすことになりました。

ずっと仰向けで寝ているから腰が痛くて身の置き所がないのですが、もう少しの我慢です。

 

昼食~手術後初の食事

午前中は、身体をきれいにしてもらったり、自分の病室に帰ったりして気が紛れているうちに過ぎました。

12時に、待望手術後初の食事が運ばれてきました。

 

まだ自分の意志では身体を起こすことができないので、ベッドの上半身部分をいっぱいに起こして食事します。

テーブルとの位置や高さなど、慣れないし身体が動かないので難しい…

それでも、お腹ペコペコだったので、もちろんガッツリ完食しました。

無事に手術が終わって食事ができるまで回復したのは嬉しかったです。

 

自分の体はどうなった?

手術後、看護師さんや先生が何度も傷の確認に来てくれていましたが、自分で覗き込む勇気はありませんでした(そんな体力もなかったw)。

それが、昼食が終わって元気が出たんでしょうか、気になってきました。

 

手術が終わって、自分の体はどんな風になっているんだろう?

 

看護師さんが傷を見に来てくれた時、一緒に確認すると…

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さくさく手術直後のカラダ

今って、手術で縫った傷の上から、透明の保護シートみたいなの貼るんですよね。

私は昭和の人間なのでつい、手術=包帯とか思ってしまいますが、記事の一番上に載せた乳房手術後のイメージとは全く違いました。

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こんなじゃなかった

 

軽くショックというか衝撃だったのは、自前の左胸がなくなったことではなく、左胸に貼られたシートに禁圧迫とデカデカと書かれていたこと。

無造作にマジックで書きました的な感じで、見て笑えてきました。

しかし、1週間は血栓ができたり移植した脂肪が壊死しないよう気をつけないといけません。

 

 看護師さんから

「うつ伏せで寝ないでくださいね」

「左胸を下にして寝ないでくださいね」

と注意を受けたことを、この禁圧迫の文字を見るたび思い出すのでした。

 

お腹の白いのは、手術前に購入するよう指示のあった腹帯です。

腹帯の下は、右の腰骨から左の腰骨までヘソ下に40cm近い傷がありました。

 

部分切除の手術は退院も早い

私が入院した同じ日に、同年代の女性が一緒に入院しました。

入院日の術前検査の時にお話すると、やはり乳がん翌日手術を受けるとのことでした。

ただし、その人は部分切除で済むそうです。

 

手術翌日の夕方、部分切除の彼女が私の病室に来てくれました。

私は離床できずにベッド上で一日安静なのに、彼女はスタスタ歩いていて、同じ乳がんの手術でも

・部分切除

・全摘で自家組織再建

では全く経過が違うことに驚きました。

 

考えてみれば、切った大きさが違うから当然ですけどね。

彼女は「明日(手術翌々日)退院だって~」と言ってました。

部分切除で済むと、日程も短いんですね。

 

夕食も完食

ベッドの上から動けないので、退屈で仕方ない。

スマホが唯一の時間つぶしなので、充電に支障がないよう延長コードがあってよかった

 

そしてご飯だけが楽しみです(笑)。

18時に夕食が運ばれてきましたが、もちろん完食。

まだ硬膜外麻酔がついていて、そのおかげか手術翌日もまったく痛みを感じませんでした。

痛いのは、自分が身体を捻った時のみ。

 

「思ったより術後も快適じゃん😁」

そう思いながら術後1日目は終了しました。

 

さくさく、よく食べるね~

食欲だけが取り柄だもんw

 

こんな手術を受けました。

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【術後せん妄の恐怖】乳がん手術4~入院から術後、退院後の体調経過報告

こんにちは、さくさくです。

今回は、手術前に「もし、そうなったらどうしよう」と非常に恐れていたせん妄の話です。

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他人事だと思ってたけど、そうじゃないみたい。 とっても心配でした。

私が心配だった、その理由は… 

初めてお越しくださった方へ~こんな手術を受けました。

乳房全摘と自家組織再建 どんな手術だったか詳しくはこちら

 

前記事はこちらから。

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その1【手術前日編】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その2【手術当日:開始まで】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その3【手術当日:終了後】 

せん妄とは

2019年1月に、乳がんの診断がつきました。

主治医の先生から「ステージ0の非浸潤性乳管癌です」と告知を受けて、同時に入院の申込みをするよう言われました。

その後病院の入院受付窓口で、入院のご案内と一緒にもらったリーフレットがこちら。

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この時、せん妄という言葉を初めて知りました。

って、あまりイメージのよくない漢字ですよね💦

何となく妄想とか錯覚っぽい症状なのかな…と思いながらページを開くと。

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せん妄は漢字では譫妄と書きます。

表記が難しいので、現在はせん妄と書くことがほとんどです。

 

せん妄とは、脳の機能の乱れによって生じる意識障害です。

感染脱水(水分や電解質のバランスが崩れる)、貧血薬の副作用など体に負担がかかったときに起こります。

いくつかの原因が複合して起こることもあるそうです。

 

意識障害と聞いて私達がイメージするのは

・ぼんやりする

・反応がない

・眠ったような状態

このような感じでしょうか。

 

しかし、せん妄は意識が低下しているのに興奮したり怒りっぽくなることもあるようです。

 

リーフレットによるとせん妄が起きると 

・話のつじつまが合わなくなったり

・場所や時間がわからなくなったり

・夜眠れなくなったり

・昼間うとうとしたり

・怒りっぽくなったり

・興奮したり

 このような症状が出るそうです。

 

また「ぼんやりする」「考えがまとまらない」などの症状が出ることもあるらしい。

 

ここまで読んで、私は思いました。

「一時的に寝ぼけたみたいな感じになるのかな」

(↑ものすごく無知です💦)

 

そして、せん妄になりやすい条件として 

・高齢である

・お酒の量が多い

・認知症、あるいは普段から物忘れがある

・視力の低下や難聴がある

・以前せん妄になったことがある

・睡眠導入薬などを飲んでいる 

このような人が、がんの治療をするとせん妄が起こりやすいらしい。

 

さらに私は思いました。

「お酒の量は多いけど、他の条件には当てはまらないから私は大丈夫だな」

(↑バカ💦💦💦)

 

「乳腺外科医準強制わいせつ疑惑」事件

今回、私の受けた手術は乳房全摘と同時再建で8時間ほどかかる大きな手術でした。

主治医の先生によると長時間の手術枠は限られるそうで、申し込みから入院まで1月半ほど待ちました。

 

病院から「入院日決定」の電話連絡が来るのを待っている間、2月20日に大きく報道されたのが「乳腺外科医準強制わいせつ疑惑」事件の裁判です。

 

ご記憶の方も多いと思いますが、この事件は 

・2016年5月に30代の女性乳腺外科の手術を受けた。

男性外科医(43歳)が、術後その女性の胸を舐め回すなどわいせつ行為をした。

・男性医師は同年8月に逮捕、9月に準強制わいせつ罪で起訴されて100日以上も身柄を拘束された。

・2月20日東京地裁は男性医師を無罪とする判決を言い渡した。

・裁判所は、被害者とされる女性の証言を「麻酔や痛みの影響でせん妄に陥りやすい状態にあった。せん妄により性的幻覚を体験した可能性がある」とした

 

せん妄は高齢者に起こるもの(繰り返しますが無知でスミマセン)だとばかり思っていた私は、30代の女性せん妄が起きたかもしれないことに驚きました。

しかもウェブでたくさんニュースを見ていると、術後せん妄の危険因子に乳房手術もあるらしい❗❗

そしてせん妄で性的幻覚!?

  

乳腺外科医準強制わいせつ事件について、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

president.jp

 

術後せん妄による性的幻覚

その後も、わいせつ疑惑事件関連でたくさんの記事を読みました。

そして更に衝撃的なせん妄に関するページを見つけました。

 

医療漫画「医者を見たら死神と思え」1巻にせん妄が起きた患者の様子が描かれているのですが…

 

麻酔から覚めたお父さんが 

・看護師さんに暴言を吐く

・看護師さんにわいせつ行為をする

・人格が変わったように卑猥なことを言う

 

そして、せん妄が治まれば自分は何も覚えていない、しかし家族に感情的なわだかまりが残る様子が描かれています。

 

このページを見て、猛烈に不安になりました。

 

自分が乳房手術を受けた後、もし術後せん妄が出て、家族に人格疑われるような言動したらどうしよう!

 

さくさく、大丈夫?

超不安…💧

 

「医者を見たら死神と思え」せん妄状態の一場面が紹介されています。

m-dojo.hatenadiary.com

 

私の術後は…

ものすごく不安にはなりましたが、せん妄を防止する特効薬はありません。

上で紹介したリーフレットに書かれていたのは

  1. 痛みがある時は我慢をしないで伝える
  2. 水分をこまめにとる
  3. 体を動かす
  4. 睡眠導入薬など眠気の出る薬には気をつける

の4点のみ。

仕方ないので入院まで「せん妄が出ませんように」と必死に祈りました(笑)。

 

幸い、私の術後は麻酔の覚めもよく、手術室で「終わりましたよ」と言われた瞬間から、時間や場所もはっきりわかりました。 

 

病棟に戻って家族と対面した時も

「自分の手術中、何時間もどこにいたのか」

「どうやって時間をつぶしていたか」

等、普通に会話できました。

 

無事に手術が終わって家族もホッとしたと思いますが、せん妄による人格疑われるような醜態を見せずにすんで私が一番ホッとしました。

 

乳がんで入院して手術を受けるのに

 ・麻酔失敗しないでちゃんと覚めるかとか

・お腹の脂肪を移植して再建する胸がちゃんと定着するかとか

・自分の留守中家族が不自由なく過ごせるかとか

  いろいろ心配はありましたが、無事に麻酔から覚めてせん妄も起きずに済んで、心配事2つクリア。

 

取り敢えず、気持ちがグンと軽くなりました。

 

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【手術当日:終了後】乳がん手術3~入院から術後、退院後の体調経過報告

こんにちは、さくさくです。

今回の記事は、乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その3 手術終了後のレポです。

朝一番の手術だったので9時前に手術室に入りました。

手術台に仰向けになり、いざ全身麻酔が始まるところからの続きです。

初めてお越しくださった方へ~こんな手術を受けました。

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前記事はこちらから。

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その1【手術前日編】

乳がん手術(乳房全摘と再建)体験記その2【手術当日:開始まで】 

手術室

よく「ひと~つ、ふた~つ、み~っつ」と数えてる間に意識が遠のくと聞くのですが、本当なんでしょうか。

私の場合「さぁ今から麻酔かけますよ」的なことを言われた記憶もまったくないです💦 

 

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前記事の最後の手術台に仰向けになって、手術する側の腕(私は左胸なので左腕)を、真横に伸ばして固定したところで(↑こんな感じ。ちゃんと開始前なので術衣は着てる)ブチッと記憶が途切れてます。

 

次の記憶は看護師さんに「終わりましたよ」と声をかけられたところでした。

この瞬間は強烈に覚えてます。

 

左腕を横に伸ばした状態なので、顔は右を向いていたんでしょうか。

麻酔から覚めた瞬間、壁の時計が見えました。

ちょうど17時を指していて「予定通り8時間で終わったんだ」とホッとしました。

 

前日、病棟の看護師さんに聞いた話では

・私の受ける手術は、人によってかなり所要時間が違う

・長い人は、朝一番に始めて病棟に戻ってきたのが消灯(21時)後

とのことで、少し心配でした。

 

自分は麻酔で寝てるからいいけど、待ってる家族はその間不安ですよね。

結果として予定通りで、家族にも余計な心配かけずに済んでよかったです。

 

で、安心して時計の横を見ると自分の上半身裸の写真が貼られている❗❗

 

形成外科の術前外来で、正面から、横から、左右の斜め45度からと胸の写真を撮りました。

漫然と何に使うんだろうと思ってましたが、なるほど、手術の時の参考にするんですね。

しかしA4サイズにデカデカと印刷された自分の上半身裸の写真が何枚も貼られているのは、超恥ずかしかったです💦

 

まぁ、こんなことを考える余裕があったので、麻酔の覚めはよかったのでしょう。

 

回復室

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 ↑こんな感じの広い部屋で、手術の終わった患者さんが1時間ほど過ごすところが回復室です。

 

私も手術台からベッドに移してもらって、ベッドごと同じフロアの回復室に運ばれました。

麻酔の覚め具合を確認しながら、看護師さんに様子を見てもらいます。

 

「痛みはないですか」

「気分は悪くないですか」

と細かに気遣ってくれました。

 胸とお腹を切る大きな手術をしたのに全く痛みがなくて(←麻酔してるから当然ですが)意外でした。

 

回復室で気がついたのですが、自分の体が管だらけ。

心電図やら酸素モニターやら酸素マスクやら血栓防止のフットマッサージャーやら…そして痛くはないし気分も悪くないけど、全く動くことはできません。

 

ピクリと体をよじることさえできず、そのことで手術が終わったのだと実感しました。

 

1時間ほど経過を確認したところで、自分の病棟に戻ります。

私が寝ているベッドごと、レジデントの先生と看護師さんの二人で移動させてくれました。

途中廊下で気分が悪くなって「吐きそうです」と伝えると、目を閉じた方がいいと言われ(←天井を見て酔った状態だから)、何とか病棟まで持ちこたえました。

 

特別処置室

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同じ乳がんの手術でも、部分切除の人や、全摘してシリコンで再建する人は、回復室から自分の病室へ戻るようです。

私の選んだ術式は、自分のお腹の脂肪で再建した胸に血栓ができたら再手術(最悪、再建した胸取り外し→再建不可)ということで、術後1週間は注意が必要でした。

手術日は特に要観察ということだったのか、回復室から自分の病室ではなく、ナースステーションの横の特別処置室という部屋に入りました。

ナースステーションからすぐ入れるようになっていて、隣にも1台ベッドがありましたが患者は私一人です。

 

ベッドの正面に時計があり、ちょうど18時でした。

ここで、やっと家族が呼ばれて面会できます。

家族の顔を見ると、やはりホッとしました。

と同時に、朝一番から今までの長い時間、待機してもらって申し訳なかったなと思いました。

 

全身麻酔の副作用で、嘔吐することがあるそうです。

私も、この特別処置室に戻ってすぐ2回嘔吐しました。

この時は、切ったばかりのお腹が引き攣るのでメチャクチャ苦しかったです。

入院期間通して苦しさNo.1でした💦

 

酸素マスク22時頃外れました。

同じ頃、胸を再建してくれた形成外科の先生が術後チェックに来てくれました。

こんな遅い時間なのに見に来てくれたことが嬉しくて、先生の姿を見たらホッとしました。

 

全身麻酔の手術を受けたので、当日は食事も飲水もできません。

これが割と辛かった…

ウトウトしては目が覚めて「まだ○時だ…」の繰り返し。

 

お腹は空いたし(胃腸が丈夫なのでちゃんと空腹を感じるのです)、喉はカラカラだし、体は動かせなくて腰とか節々が痛いし、看護師さんが様子を見に来る以外はやることなくて退屈だし、ものすごく朝が待ち遠しかったです。

 

「かなり寝たから、そろそろ6時だろう」と思って時計を見たら、深夜0時だったときには絶望的な気分になりました。

そうやって手術当日の夜を過ごしました。

 

さくさく、頑張ったね。

うん、さすがに手術受けてしばらくは大変だったな。
次は、密かに心配だった術後せん妄についてだよ。

 

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