こんにちは、さくさくです。
乳がんで、乳房全摘と同時再建手術を受けて一年経ちました。
この一年、自分の体を思い通りに動かすことができずに、辛いこともありました。
しかし何とか自宅での自主トレを経て、再びヨガレッスンに参加できるようになりました。
乳がん手術を受けて腕が上がらない方、五十肩で痛みに困っている方へ、私の経験をご報告します。
肩の調子の変化
このブログでは、乳がん手術後に肩が動かないこと、痛みが辛いことを散々書いています。
しかし時系列でどのように変化したかわかりにくいので、冒頭のグラフにしてみました(笑)。
現在の状態は、手術前の8割程度まで回復した感じです。
しかし、まだ万全ではありません。
以下、肩の調子に変化のあったポイントごとに、ご説明します。
手術前
私は、元々肩関節が硬いタイプです。
ヨガのポーズでよくある、背中で上と下から左右の手をガッチリ握るのが長年の目標です。
しかし、どんなに頑張っても指先が辛うじて触れ合う程度です。
背中ファスナーのワンピースはギリギリ自分で着られる感じでした。
手術直後
乳がんの手術で、左胸から脇にかけて傷ができました。
この傷跡が引き攣れて腕の動きが悪くなるそうです。
私も、術後起き上がれるようになると、左腕が上がらないことに驚きました。
歩けるようになってからは、入院中毎日リハビリタイムがありました。
腕を上げたり、肩を開いたり閉じたり、15分程度の簡単な運動をやりました。
退院後
退院後、左腕は肩の高さより上がりませんでした。
こんな感じです。
右腕は問題なく動かすことができました。
ブラジャーのホックを背中で止めることはできました。
退院後2週間ほどで、ゆるいヨガレッスンにも行きました。
上がらない左腕をかばいながら、何とかやることができました。
指示されたリハビリを毎日やって、少しずつ腕は上がるようになりました。
肩関節周囲炎発症
「早く元通りに腕が上がるように」と取り組んだリハビリですが、違う方向の動かし方が足りなかったようです。
徐々に後ろに腕が回らなくなって、ブラのホックを止められなくなりました。
「あれっ?」と思ううち、あっという間に後ろに腕をひねることができなくなりました。
体の後ろで、両手のひらを合わせることもできません。
同時に肩の痛みが出るようになって、一日中何をやっていても痛い。
夜、寝ていると一段と痛みが強くなって、夜中に何度も目が覚めます(夜間痛)。
そして痛みが強いのでいつまでも眠れない。
左腕の調子の悪さに引きずられるように、右腕もだんだん背中側に回らなくなりました。
自分では頑張って動かしているつもりでしたが、左腕の可動域が狭いので、右腕も動かし方が小さくなっていたのだと思います。
この肩の動きの悪さと痛みは、後日整形外科を受診した時に肩関節周囲炎(五十肩)と診断されました。
今振り返ると、痛みが出た時素直に整形外科を受診すればよかったです。
自主トレ(ストレッチ)開始
「整形外科を受診しても、どうせレントゲンを撮って湿布をもらうだけ」そう思い込んでいたので、自力で頑張ることにしました。
アマゾンで関節の動きがよくわかる DVD可動域ストレッチ&トレーニング事典という本をダウンロードして、それを見ながらせっせとやりました。
余談ですが、この本はものすごくよかったです。
肩の調子が悪いのと合わせて、運動不足で股関節の調子も最悪でした。
一時期、ガチガチに固まって足が組めないくらい可動域が狭かったので、上半身のストレッチと下半身のストレッチを合わせて1日2時間くらいやってました。
本を見ながらの自己流ではありましたが、上半身・下半身ともにかなり可動域が広がりました。
余談ですが、この後整形外科を受診した時に「よく自分でここまで頑張ったね」と褒められたので、ストレッチはやった甲斐がありました。
整形外科受診
少しずつ関節の動きはよくなったけれども、やはり肩の痛みは続きました。
痛みが出てから4ヶ月ほど我慢しましたが、もぉ限界。
重い腰を上げて、やっと整形外科を受診して「肩関節周囲炎(五十肩)」との診断を受けました。
整形外科ではヒアルロン酸の注射を打ってもらって、その日のうちに痛みが劇的に改善しました。
この時は、自分の愚かさに愕然としました。
「どうせ医者に見せたって…」などと思わず、困ったときには専門家に相談した方がいいのです。
ヒアルロン酸の注射の他には湿布を出してもらい、痛み止めとしてロキソニンも処方されました。
今まで自分でやっていたストレッチは、痛くない範囲でどんどんやっていいとのこと。
肩の痛みがなくなると、自宅でやるストレッチもより大きく動かすことができて改善のスピードが上がります。
3回注射を打ってもらって3週間ほどで自分でも驚くほどよくなりました。
整形外科の先生には、通院終了していいと言われ「これで治った!」と思いました。
しかし、まだ続きがありました(笑)。
乳頭再建手術
これで治った!と思ったタイミングで、乳頭の再建手術がありました。
部分麻酔での簡単な日帰り手術です。
しかし簡単ではありますが手術なので、1週間程度は安静に過ごすように指示がありました。
「よし、肩の調子も回復したことだしストレッチも1週間は休みにしよう」
これが思いっきり裏目に出ました。
肩関節周囲炎再発
いつものストレッチを再開しても、どうも肩がすっきりしない。
「1週間もサボったからな~また頑張ろう!」と呑気に構えていましたが、ちゃんとストレッチをやってもどんどん調子が悪くなる。
可動域はあまり変わりませんでしたが、今度は痛い部分が肩から背中に移りました。
ほんの少しPCに向かうと、まる1日ぶっ続けで作業した後のような背中の痛みと凝りがやってきます。
幸い夜間痛は再発しませんでしたが、一日中首から背中にかけて鈍痛を感じるので、全く何もやる気がしない。
ストレッチを2ヶ月頑張ったところで「これはやっぱり独力じゃ無理」と思って、再度整形外科を受診しました。
整形外科再受診
やはり、痛みを感じなくなったから治ったというのは素人の思い込みでした。
まだ肩関節周囲炎が完治しない不安定な状態で、動かさなかったため悪化したようです。
再びヒアルロン酸の注射を打ってもらい、湿布とロキソニンを処方されました。
並行してストレッチも続けましたが、治りかけて悪化したせいか、首から背中にかけての不快感がいつまでも解消しません。
自分の体の使い方にも問題があるので、整形外科のトレーナーさんに自由診療で肩甲骨の動かし方を教わりました。
週1回、1月ほど通ったところで「肩甲骨をちゃんと動かせるようになったから自力で大丈夫でしょう」とのお言葉をいただきました。
以来、毎晩入浴前に、肩甲骨を意識したストレッチをやってます。
サボって、また悪化するのが怖いのでものすごく真面目にやってます(笑)。
現在の肩の調子
首から背中にかけてコリのような不快感は、現在もゼロになったわけではありません。
重くだるい感じは多少感じています。
しかしそれでも、一日中パソコンにも向かえるようになりました。
首・肩・背中の不安定な感じは、術後の運動不足で筋肉が落ちたことも原因だと感じています。
そのため500gと1kgのダンベルを用意して、無理のない範囲で肩周辺の筋トレもやってます。
上でご紹介した節の動きがよくわかる DVD可動域ストレッチ&トレーニング事典には上半身と下半身の筋トレ方法も写真入りで載っていて大変助かりました。
ヨガレッスン再開
肩の痛み(肩関節周囲炎・五十肩)が出て腕が動かない間、とてもヨガレッスンに行く気にはなれませんでした。
最初の肩の痛みから10ヶ月経って、やっと「一番簡単なヨガレッスンに出てみよう」と思えるようになりました。
実際に出てみると、自分が思った程度には体が動いて楽しい時間を過ごすことができました。
レッスン自体はゆるいプログラムでしたが、翌日は全身筋肉痛になりました。
やはり現代の日常生活では使っていない筋肉がたくさんあるようです。
一番ゆるいヨガレッスンは何とかついていけたので、少しハードなクラスにも出てみました。
所々、腕が上がらない・体が回らないところはありますが、自分にできるポーズを選択して少しずつ以前の体を取り戻したいと思います。
まとめ
乳がんの術後から現在まで、どのように肩の調子が変化したかをまとめました。
肩関節周囲炎を経験して、体のどこかに痛みがあるのはとても辛いことだと実感しました。
また不自由なくできていた動作ができなくなるのも、不便なだけでなく精神的にもショックでした。
幸いまだ50代で、真面目に取り組めば回復する余地はあると思って頑張ってます。
体の後ろで手のひらを合わせられない状態から、何とかここまでできるようになりました。
もう少し頑張って、左右の手でガッチリ握手できるようになりたいです。
以上、本日は
乳がん手術から肩関節周囲炎(五十肩)を経てヨガレッスン行けるようになりました
という話題でした。
お読みいただき、ありがとうございます。
よく頑張ったね
もぉ~何度もメンタル病みそうになったよ でも痛みを経験するのって他人に優しくなれる気がするから悪いことばかりでもないと思うな
乳がん手術後の肩の不調や肩関節周囲炎に関する過去記事はこちらです