こんにちは、さくさくです。
2019年は週末や三連休の度に、台風に見舞われています。
そして台風19号も、また三連休を狙ってやって来ますね。
この台風19号は非常に勢力が強く「2019年最強クラス」と言われています。
そして「東京湾は高潮に警戒を」とも。
高潮とはどういうものでしょうか。
どんな地域に影響があるのか、事前に取れる対策はあるのか、調べました。
高潮とは
高潮は、台風によって起こります。
台風のような強い低気圧によって、海面の水位が上昇するとともに波が高くなる現象です。
台風の吸い上げ効果
台風とは、熱帯低気圧に地域・風速の条件が加わったものです。
熱帯低気圧のうち
・北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在するもの
かつ
・最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s以上のもの
を台風と呼んでいます。
台風は中心の気圧が低くなっているので、吸い上げ効果が起こります。
出典)国土交通省ホームページ
気圧が1hPa(ヘクトパスカル)下がると、海面は1cmほど上昇します。
平時の気圧と比較すると、台風接近によって海面が60cm~1mほど上昇する可能性があります。
台風の吹き寄せ効果
台風に吸い上げられて、海水面が上昇します。
さらに台風の強烈な風が沖から海岸に向かって吹くことで、海岸付近の海面が上昇します。
出典)国土交通省ホームページ
これが台風の吹き寄せ効果です。
北半球では、南に開いた長い湾で、吹き寄せ効果が大きくなります。
風速が速いほど、湾が長く、水深が浅いほど、高潮の水位上昇量は大きくなります。
高潮の起こりやすい地域
吹き寄せ効果の起こりやすい南向きの長い湾、という条件から、高潮は太平洋側で発生しやすくなっています。
高潮の起こりやすい条件を備えた地域として、東京湾・伊勢湾・大阪湾・有明海などが挙げられます。
しかし日本海側でも、頻度が低いだけで全く発生しないわけではありません。
過去には、富山湾で高潮が発生して被害も出ています。
高潮の起こりやすい時期
三連休の最終日10月14日(月)は望(満月)です。
朔(新月)と望(満月)の前後数日が大潮で、満潮と干潮の差が大きい(=満潮の潮位が高い)時期です。
台風や低気圧で海面が上昇する現象と、大潮の満潮で潮位の高い時間が重なると高潮は発生しやすくなります。
そのため、今回の台風15号は高潮が予想されて、警戒が呼びかけられています。
高潮が起こるとどうなる?高潮の被害は?
高潮が起こると、浸水します。
浸水に伴う家屋の破損・流出や溺死、船舶の損傷など、様々な被害が発生します。
過去の高潮被害
日本で起こった最大の高潮被害は、伊勢湾台風です。
5098人の死者・行方不明者を出しました。
この他にも
- 昭和9年の室戸台風(死者・行方不明者3036人)
- 昭和20年の枕崎台風(死者・行方不明者3122人)
- 昭和26年のルース台風(死者・行方不明者943人)
など多くの被害を出しています。
記憶に新しいところでは、昨年(2018年)の台風21号による関西国際空港の浸水があります。
関空は滑走路やターミナルビルが浸水、連絡橋にタンカーが衝突した事故と相まって孤立し、多くの利用客が取り残されました。
高潮という現象にピンとこなくても、今までに数々の被害が発生しているのです。
高潮への備え
高潮は自然現象なので、防ぐことはできません。
できるのは、高潮が発生した時のために備えることだけです。
まずは、高潮浸水想定区域図(ハザードマップ)を確認しておきましょう。
高潮のハザードマップというのは、自治体ごとに作成している洪水ハザードマップとは別のものです。
高潮は、台風の気圧と風の作用で発生する現象なので、大雨でなくても起こります。
高潮浸水想定区域図(ハザードマップ)を確認
湾岸部に職場や住居がある方は、高潮が発生すると影響を受けることがあります。
高潮の想定浸水区域や浸水深は東京都・千葉県・神奈川県が公開しています。
東京都の高潮浸水想定区域図(ハザードマップ)
東京都港湾局のページです。
自分の住んでいる地域を細かく確認したい場合は、詳細版も公開されています。
出典)東京都港湾局
しかし、この地図では自分の確認したい地域が見つけにくいのです。
区別に名前をつけてしてリンクを貼っておきます。
20:葛飾区・墨田区・江戸川区・足立区・荒川区・台東区~隅田川・荒川・綾瀬川
24:台東区・文京区・千代田区・中央区・江戸川区・墨田区~隅田川・神田川・日本橋川
29:千代田区・中央区・港区・江東区~隅田川・亀島川・日本橋川・築地川・汐留川
千葉県の高潮浸水想定区域図(ハザードマップ)
千葉県における東京湾沿岸の高潮浸水想定区域図(全体版)です。
詳細図はこちらで確認することができます。
神奈川県の高潮浸水想定区域図(ハザードマップ)
詳細図はこちらで確認することができます。
避難場所を確認
ご自分の住んでいる地域の避難場所は確認していますか?
万が一の災害で、家族が揃っていなかった場合の集合場所も、全員がしっかり把握しているでしょうか。
家族間で避難場所を確認し合う、いい機会です。
避難場所は、お住いの自治体のHPで確認できます。
浸水への備え
高潮浸水想定区域図で、色のついている地域の方は、防災備蓄の確認も兼ねて、非常持ち出し品の確認をすると安心です。
食料
・水
・カップ麺やウィダーinゼリー、カロリーメイトなど
生活用品
・懐中電灯やランタン
・携帯電話の予備バッテリー(充電満タンで)
・携帯ラジオ
・ゴミ袋
・ティッシュペーパー
・トイレットペーパー
・ラテックス手袋
・ラップ1本
・非常用トイレ
※懐中電灯の電池も消耗してないか、液漏れしてないか確認する機会です。
我が家ではこんな準備をしています。
まとめ
2019年、令和の時代になっても、自然の脅威は大きいですね。
今回の台風19号は、大型で非常に強い勢力を持っているそうです。
千葉に大規模な停電をもたらした台風15号や、関西国際空港に大きな被害を出した昨年の21号に匹敵する強さということで、被害が心配です。
上でご紹介した、浸水に備える非常持ち出しに加えて、我が家では常にトイレットペーパー最低12ロールも用意しています。
一番いいのは「用意したけど使わなかったね」と笑顔で言えることですね。
今回の台風が東に逸れて、被害が出ないことを心より祈ってます。
以上、本日は
台風19号東京湾で高潮の警戒が必要です~高潮ハザードマップを確認&万が一の浸水に備えてできること
という話題でした。
お読みいただき、ありがとうございます。
ちゃんと懐中電灯の電池確認してね
そろそろ1年経つから、新しいのに入れ替えなきゃ!
浸水時にはこんな注意も必要です